旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
季節外れのコートを手に、まもりはヒル魔の教室に駆け込んだ。
「ちょっとー?! ヒル魔くん、いる?!」
「ヒル魔なら部室じゃないかな?」
「どうしたんだ、姉崎」
「ちょっとね! ありがとう! ごめん!」
慌ただしくまもりが廊下を走っていく。
「どうしたんだろうね」
「さあ・・・」
元とはいえ風紀委員の彼女にしては珍しい行動に栗田とムサシは顔を見合わせる。
「ヒル魔くん!!」
スパァン! と派手に部室の扉を開けると、いつものようにヒル魔がパソコンを開いてなにやら作業していた。
勢いよくやってきたまもりに視線を向ける。
「ちょっと、なんてもの私に寄越すのよ!!」
「ア?」
一体何の話だ、とヒル魔は眉を寄せる。
「この! コート! 毛皮の部分、ラビットだって言ったけど! あれチンチラだったんじゃない!!」
毛皮の中でも高級品のチンチラ。
いつも使うクリーニング屋に持って行ったら、これは到底ウチじゃ扱えません、と引きつった顔で返されたのだ。
どうしてと尋ねれば、このコートは高級品すぎて通常のクリーニングは無理だ、と。
「高すぎて無理って言われたわよ! どれだけのもの買ったのよ!!」
部活の応援とか、普段使いにもしちゃったじゃない、とまもりは涙目だ。
「そもそも俺が買ったわけじゃねぇ」
ヒル魔はにやりと笑い、手帳を見せる。
それでまもりは更に青くなった。
「ちょっと?! 脅迫して手に入れたなんて・・・そんなもの私に?!」
「オヤ人聞きの悪い。お優しい方が譲って下さったんデスヨ。俺の分もな」
「ええー!?」
「大体あれがウサギの毛皮だなんて俺は一言も言ってねぇ。テメェが勝手に勘違いしただけだ」
ケケケ、と笑うヒル魔はまもりの手からコートを取り上げた。
「ちゃんとクリーニングに出してやるよ」
「え、でもそれ普通のところに出せないって・・・」
それに悪いし、と遠慮するまもりにヒル魔は口角をつり上げる。
「どうせこれから一緒に住むんだ、これくらい訳ねぇよ」
俺の分もあるしな、とは言われても、それ以外のことが聞き捨てならない。
「・・・は?」
何の話、と眉を寄せるまもりにヒル魔はパソコンを見せる。
「な、何コレ?!」
そこにはアパートの間取りと、家具の配置。
ご丁寧に写真も添えられていて、既に住める状態になっている。
というか、その画像には表札も写っていて。
そこには『蛭魔妖一』と『蛭魔まもり』とあったのだ。
「有り体に言えば、俺たちの新居だな」
「し・・・!? そんな、私の同意も得ないで何考えてるの!?」
そもそも結婚してないし! っていうか付き合ってないし!!
そうわめき立てるまもりにもヒル魔は動じない。
「同意? ンなもん聞かなくったってとうに知ってる」
焦るまもりに彼は笑いながら告げた。
「俺のことが好きだろ。・・・まもり」
とんでもないコトを言われて。
ぴしりと強ばるまもりの身体を抱き寄せ、ヒル魔はその耳に唇を寄せる。
「こんなコートなんか目じゃねぇモンをやるよ」
驚き見上げる瞳に映るのは、これ以上ないほどに楽しげな自らの姿。
「これからずっと、一生な」
それが何より嬉しくて、ヒル魔は浮かれたように彼女に告げ、その唇を奪った。
***
チンチラの毛皮のコート、某所で安売りしてて(それでも68万円だったのですが)、袖口から手を突っ込んだだけでとんでもなくあたたかくて! 信じられないくらいあたたかくて!!
これはヒル魔さんが絶対まもりちゃんに買い与える、とか変な妄想が爆発しました。スミマセン。
楽しかった・・・! 妄想に付き合ってくれたM御大とK御大のおかげですw
「ちょっとー?! ヒル魔くん、いる?!」
「ヒル魔なら部室じゃないかな?」
「どうしたんだ、姉崎」
「ちょっとね! ありがとう! ごめん!」
慌ただしくまもりが廊下を走っていく。
「どうしたんだろうね」
「さあ・・・」
元とはいえ風紀委員の彼女にしては珍しい行動に栗田とムサシは顔を見合わせる。
「ヒル魔くん!!」
スパァン! と派手に部室の扉を開けると、いつものようにヒル魔がパソコンを開いてなにやら作業していた。
勢いよくやってきたまもりに視線を向ける。
「ちょっと、なんてもの私に寄越すのよ!!」
「ア?」
一体何の話だ、とヒル魔は眉を寄せる。
「この! コート! 毛皮の部分、ラビットだって言ったけど! あれチンチラだったんじゃない!!」
毛皮の中でも高級品のチンチラ。
いつも使うクリーニング屋に持って行ったら、これは到底ウチじゃ扱えません、と引きつった顔で返されたのだ。
どうしてと尋ねれば、このコートは高級品すぎて通常のクリーニングは無理だ、と。
「高すぎて無理って言われたわよ! どれだけのもの買ったのよ!!」
部活の応援とか、普段使いにもしちゃったじゃない、とまもりは涙目だ。
「そもそも俺が買ったわけじゃねぇ」
ヒル魔はにやりと笑い、手帳を見せる。
それでまもりは更に青くなった。
「ちょっと?! 脅迫して手に入れたなんて・・・そんなもの私に?!」
「オヤ人聞きの悪い。お優しい方が譲って下さったんデスヨ。俺の分もな」
「ええー!?」
「大体あれがウサギの毛皮だなんて俺は一言も言ってねぇ。テメェが勝手に勘違いしただけだ」
ケケケ、と笑うヒル魔はまもりの手からコートを取り上げた。
「ちゃんとクリーニングに出してやるよ」
「え、でもそれ普通のところに出せないって・・・」
それに悪いし、と遠慮するまもりにヒル魔は口角をつり上げる。
「どうせこれから一緒に住むんだ、これくらい訳ねぇよ」
俺の分もあるしな、とは言われても、それ以外のことが聞き捨てならない。
「・・・は?」
何の話、と眉を寄せるまもりにヒル魔はパソコンを見せる。
「な、何コレ?!」
そこにはアパートの間取りと、家具の配置。
ご丁寧に写真も添えられていて、既に住める状態になっている。
というか、その画像には表札も写っていて。
そこには『蛭魔妖一』と『蛭魔まもり』とあったのだ。
「有り体に言えば、俺たちの新居だな」
「し・・・!? そんな、私の同意も得ないで何考えてるの!?」
そもそも結婚してないし! っていうか付き合ってないし!!
そうわめき立てるまもりにもヒル魔は動じない。
「同意? ンなもん聞かなくったってとうに知ってる」
焦るまもりに彼は笑いながら告げた。
「俺のことが好きだろ。・・・まもり」
とんでもないコトを言われて。
ぴしりと強ばるまもりの身体を抱き寄せ、ヒル魔はその耳に唇を寄せる。
「こんなコートなんか目じゃねぇモンをやるよ」
驚き見上げる瞳に映るのは、これ以上ないほどに楽しげな自らの姿。
「これからずっと、一生な」
それが何より嬉しくて、ヒル魔は浮かれたように彼女に告げ、その唇を奪った。
***
チンチラの毛皮のコート、某所で安売りしてて(それでも68万円だったのですが)、袖口から手を突っ込んだだけでとんでもなくあたたかくて! 信じられないくらいあたたかくて!!
これはヒル魔さんが絶対まもりちゃんに買い与える、とか変な妄想が爆発しました。スミマセン。
楽しかった・・・! 妄想に付き合ってくれたM御大とK御大のおかげですw
PR
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カウンター
カテゴリー
プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
アクセス解析
フリーエリア