旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
「そうだろうと思った」
「なんで?」
「その直後からすごかったんだよ」
ひょこ、と扉から護が顔を出して言葉を繋げた。どうやら扉の外で伺っていたらしい。
「何が?」
それに護とアヤは顔を見合わせ、護が口を開いた。
「・・・正直に言ちゃうと、兄ちゃんは酒乱なんだよ」
「はっ?!」
酒乱、という言葉に妖介は驚き飛び上がる。
「酔うと、お父さんそっくり」
アヤの補足に妖介は目を見開いて、声を上げた。
「ええー!? ・・・イタタ」
途端に頭に響き、頭痛を覚える。そんな彼に護が苦笑して二日酔いの薬を差しだした。
「凄かったよ」
「凄かった」
二人がうんうんと頷くのを横目に、妖介は残りのミネラルウォーターで薬を飲み下す。
「・・・父さんそっくりって・・・」
「それ以上かも」
「ものすごく柄悪さを演出してる父さんみたいだよ」
銃も乱射しようとするし、すごい口調でまんま父親そっくりだった、と続けられて妖介は動きを止める。
「そんな・・・!」
愕然とする妖介の手を、アヤが引いた。
「とりあえず朝食だ。食べられるか?」
「どう・・・だろう」
頭は痛いがお腹は空いているようなそうでもないような。
「今日の朝食は姉ちゃんが作ってくれたよ」
「シジミのみそ汁」
普段は滅多に食べられないアヤの手料理。
「お気遣いありがとう」
妖介を気遣って作ってくれたそれらに、素直に感謝することにする。
三人が並んで階段を下りると、すでに食卓にいたヒル魔が彼の顔を見た。
「おはよう」
「おー」
その顔は平然としていたが、なんだか複雑な『色』を浮かべていたので、彼にとっても散々な結果だったのだろうと推測する。
頭は痛いし酒はやっぱり美味しくなかったが、式前に一度飲んでおいてよかったと素直に思える。
これで大多数の人に迷惑を掛けることはないだろうし、わざわざ不味いと思うモノを飲まなくてもいいし。
「・・・俺は成人しても酒は飲まないことにするよ」
神妙な顔つきでそう告げると。
「そうしろ」
ヒル魔も躊躇わず頷いた。
「・・・いただきます」
妖介は手を合わせ、アヤが手ずから用意してくれた朝食に箸を付けた。
他の家族は先に食事を済ませていたため、彼一人分の食事の音が朝日に包まれた室内に響く。
「そう・・・妖介の酔っ払い方は私に似たのね」
妖介の記憶の飛び方を聞いたまもりは、苦笑いを浮かべる。
「そうだな」
頷くヒル魔に、護が驚き声を上げる。
「母さんも父さんみたいになるの?!」
「そうじゃないわよ。ただ、酔って記憶が飛ぶっていうのは一緒ねっていう話」
そうなのか、と兄弟は顔を見合わせる。
「護はどうなるんだろうね」
「僕は平気な気がする」
「あかりの方が心配だ」
「そうかも」
妖介はまもりと姉弟の会話を聞きつつ、ずず、とシジミのみそ汁を啜った。
***
妖介は酒癖が超悪いという設定でした。ヒル魔さん以上に酔った妖介は質が悪いので、絶対に飲ませないようになったようです。でも一回は大学で飲まされて伝説を作るのでしょう。多分。
「なんで?」
「その直後からすごかったんだよ」
ひょこ、と扉から護が顔を出して言葉を繋げた。どうやら扉の外で伺っていたらしい。
「何が?」
それに護とアヤは顔を見合わせ、護が口を開いた。
「・・・正直に言ちゃうと、兄ちゃんは酒乱なんだよ」
「はっ?!」
酒乱、という言葉に妖介は驚き飛び上がる。
「酔うと、お父さんそっくり」
アヤの補足に妖介は目を見開いて、声を上げた。
「ええー!? ・・・イタタ」
途端に頭に響き、頭痛を覚える。そんな彼に護が苦笑して二日酔いの薬を差しだした。
「凄かったよ」
「凄かった」
二人がうんうんと頷くのを横目に、妖介は残りのミネラルウォーターで薬を飲み下す。
「・・・父さんそっくりって・・・」
「それ以上かも」
「ものすごく柄悪さを演出してる父さんみたいだよ」
銃も乱射しようとするし、すごい口調でまんま父親そっくりだった、と続けられて妖介は動きを止める。
「そんな・・・!」
愕然とする妖介の手を、アヤが引いた。
「とりあえず朝食だ。食べられるか?」
「どう・・・だろう」
頭は痛いがお腹は空いているようなそうでもないような。
「今日の朝食は姉ちゃんが作ってくれたよ」
「シジミのみそ汁」
普段は滅多に食べられないアヤの手料理。
「お気遣いありがとう」
妖介を気遣って作ってくれたそれらに、素直に感謝することにする。
三人が並んで階段を下りると、すでに食卓にいたヒル魔が彼の顔を見た。
「おはよう」
「おー」
その顔は平然としていたが、なんだか複雑な『色』を浮かべていたので、彼にとっても散々な結果だったのだろうと推測する。
頭は痛いし酒はやっぱり美味しくなかったが、式前に一度飲んでおいてよかったと素直に思える。
これで大多数の人に迷惑を掛けることはないだろうし、わざわざ不味いと思うモノを飲まなくてもいいし。
「・・・俺は成人しても酒は飲まないことにするよ」
神妙な顔つきでそう告げると。
「そうしろ」
ヒル魔も躊躇わず頷いた。
「・・・いただきます」
妖介は手を合わせ、アヤが手ずから用意してくれた朝食に箸を付けた。
他の家族は先に食事を済ませていたため、彼一人分の食事の音が朝日に包まれた室内に響く。
「そう・・・妖介の酔っ払い方は私に似たのね」
妖介の記憶の飛び方を聞いたまもりは、苦笑いを浮かべる。
「そうだな」
頷くヒル魔に、護が驚き声を上げる。
「母さんも父さんみたいになるの?!」
「そうじゃないわよ。ただ、酔って記憶が飛ぶっていうのは一緒ねっていう話」
そうなのか、と兄弟は顔を見合わせる。
「護はどうなるんだろうね」
「僕は平気な気がする」
「あかりの方が心配だ」
「そうかも」
妖介はまもりと姉弟の会話を聞きつつ、ずず、とシジミのみそ汁を啜った。
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妖介は酒癖が超悪いという設定でした。ヒル魔さん以上に酔った妖介は質が悪いので、絶対に飲ませないようになったようです。でも一回は大学で飲まされて伝説を作るのでしょう。多分。
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プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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