旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
「どうした?」
「・・・それはこっちの台詞よ」
どうしたの? そう小首を傾げればヒル魔はにやにやと笑いながら肩をすくめる。
「何かご不満でも?」
「不満っていうか・・・怖い。一体何考えてるの? あ、浮気したから罪滅ぼしとか」
それにヒル魔は呆れたような顔になる。
「テメェ俺がそんな暇あると思ってんのか? 大体オフになってからテメェと離れてた時間がどれだけあると思ってんだ」
「・・・うーん」
確かに、オフに入ってからヒル魔が単独で行動した時間というのはほとんどない。
オフシーズンともなれば練習と医務室勤務で別れることもないため、ほぼ四六時中一緒なのだ。やることがそれぞれにあるからマンネリにはなることもないけれど。
「じゃあ、一体なんなの?」
では一体、この唐突な行動の理由は何なのか、と。
眉尻を下げ困惑の極致にあるまもりにヒル魔は口を開く。
「昨日言ったことも忘れたのか?」
「え」
昨日? まもりはその言葉に昨日一日を思い返す。
特にこれといって言い争った覚えも何もないのだけれど。
交わした会話をたぐり寄せるまもりに、ヒル魔はヒントを示すようにその長い指を閃かせた。
示した先に、黒い物体。
「・・・あっ」
見慣れたパソコン。
それをいじる彼にまもりは何気なく言ったのだ。
『ねえ、休みの日くらいパソコンから離れたら?』
そういえば今日は朝から一度も彼がパソコンに触れることはなかった。
それどころか、携帯電話さえ。
情報を第一に生きる彼には高校時代から一度もなかった光景だ。
自らの発言がもたらした思わぬ効能にまもりは呆然と呟く。
「・・・だからって家事やる?」
「ア?」
ヒル魔はにやりと笑う。
「ありゃあテメェを構えっつったんだろ」
「はい?! いやいや、違うわよ! そんなつもりなんてこれっぽっちも無かったわよ!」
否定するまもりの頭をぽんぽんと軽く叩いて、それからくしゃりと撫でる。
「テメェだってたまの休日だろ。家事から解放されてありがたいと思えばいいだろーが」
それにまもりはぱちりと瞬く。
確かにたまの休日にも家事を担うのはまもりがほとんどで。
ヒル魔はほとんど手伝うことなんてなかったけれど。
彼なりにまもりを気に掛けていてくれたということだ、と判れば胸の中がほわりと暖かくなった。
まもりはふわりと笑う。
「そうね。たまになら、嬉しいわ」
「『いつも』じゃねぇのか?」
希望があれば家事業を代理でさせるサービスを頼むことだって出来るのだ。共働き夫婦ではそう珍しいことでもない。
けれどまもりは首を振るのだ。
「だって、妖一の面倒を公私ともに見られるのは私一人の特権なのよ? それをみすみす頼んじゃうなんて勿体ないじゃない」
そうでしょう? そう笑うまもりにヒル魔はケケケと声を上げて笑ったのだった。
***
頭のいい人は掃除も上手だよね、と某サイトマスター様と話をしていて出来た話。
やれば出来る人ですヒル魔さん。でも家事一切はまもりちゃんの趣味でもあるのであまり手出ししないという暗黙の了解だったりします。
「・・・それはこっちの台詞よ」
どうしたの? そう小首を傾げればヒル魔はにやにやと笑いながら肩をすくめる。
「何かご不満でも?」
「不満っていうか・・・怖い。一体何考えてるの? あ、浮気したから罪滅ぼしとか」
それにヒル魔は呆れたような顔になる。
「テメェ俺がそんな暇あると思ってんのか? 大体オフになってからテメェと離れてた時間がどれだけあると思ってんだ」
「・・・うーん」
確かに、オフに入ってからヒル魔が単独で行動した時間というのはほとんどない。
オフシーズンともなれば練習と医務室勤務で別れることもないため、ほぼ四六時中一緒なのだ。やることがそれぞれにあるからマンネリにはなることもないけれど。
「じゃあ、一体なんなの?」
では一体、この唐突な行動の理由は何なのか、と。
眉尻を下げ困惑の極致にあるまもりにヒル魔は口を開く。
「昨日言ったことも忘れたのか?」
「え」
昨日? まもりはその言葉に昨日一日を思い返す。
特にこれといって言い争った覚えも何もないのだけれど。
交わした会話をたぐり寄せるまもりに、ヒル魔はヒントを示すようにその長い指を閃かせた。
示した先に、黒い物体。
「・・・あっ」
見慣れたパソコン。
それをいじる彼にまもりは何気なく言ったのだ。
『ねえ、休みの日くらいパソコンから離れたら?』
そういえば今日は朝から一度も彼がパソコンに触れることはなかった。
それどころか、携帯電話さえ。
情報を第一に生きる彼には高校時代から一度もなかった光景だ。
自らの発言がもたらした思わぬ効能にまもりは呆然と呟く。
「・・・だからって家事やる?」
「ア?」
ヒル魔はにやりと笑う。
「ありゃあテメェを構えっつったんだろ」
「はい?! いやいや、違うわよ! そんなつもりなんてこれっぽっちも無かったわよ!」
否定するまもりの頭をぽんぽんと軽く叩いて、それからくしゃりと撫でる。
「テメェだってたまの休日だろ。家事から解放されてありがたいと思えばいいだろーが」
それにまもりはぱちりと瞬く。
確かにたまの休日にも家事を担うのはまもりがほとんどで。
ヒル魔はほとんど手伝うことなんてなかったけれど。
彼なりにまもりを気に掛けていてくれたということだ、と判れば胸の中がほわりと暖かくなった。
まもりはふわりと笑う。
「そうね。たまになら、嬉しいわ」
「『いつも』じゃねぇのか?」
希望があれば家事業を代理でさせるサービスを頼むことだって出来るのだ。共働き夫婦ではそう珍しいことでもない。
けれどまもりは首を振るのだ。
「だって、妖一の面倒を公私ともに見られるのは私一人の特権なのよ? それをみすみす頼んじゃうなんて勿体ないじゃない」
そうでしょう? そう笑うまもりにヒル魔はケケケと声を上げて笑ったのだった。
***
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プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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