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旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。 ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。

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4/14にアップしたヒルまもパロ小説の続きを書いてみました。

・まもりが子供
・ヒル魔が人外
・まだまだ続くらしい
・本編じゃなくて外伝なので当然進んでない。

というのが許せる方は『つづきはこちら』からどうぞ。

+ + + + + + + + + +
それはまだ、まもりが天空の屋敷へ来て間もない頃。

「・・・ああん、あんなところに・・・」
まもりが見上げたのは一本の桜の木。枝振りが見事で、今もはらはらと花びらを散らしている。
その一本に引っかかっているのが問題の洗濯物。
先ほど強風に煽られてしまい、舞い上げられたそれはこの木の枝に引っかかってしまったのだ。
高さは結構あるが、枝がしっかりあるので、登ろうと思えばなんとかなるかもしれない。
まもりはしばし木の根元でウロウロしたが、この程度でヒル魔を呼ぶことも申し訳なく思って、小さく気合いを入れると下の枝に手を伸ばした。

まもりは木登りがそんなに得意ではなかったけれど、枝の配置も幸いして、順調に登ることが出来た。
後は問題の枝の先まで行けばいいのだが、それが少しばかり細くて頼りない。
けれど手を伸ばせばなんとか届くかも・・・とまもりは枝をまたいでにじり寄る。
ずりずりと近寄って、手を伸ばして、洗濯物に指が触れる。
「やった!」
引っかかっていたそれがするりとまもりの手に戻ってきた、それに安堵した次の瞬間。
めりめりという不吉な音がまもりの背後から聞こえてきた。
「えっ、やだっ」
見れば枝がまもりの負荷に耐えきれず、折れかかっている。
一瞬にして青ざめたまもりはどうにか戻ろうとするが、それよりも枝が折れる方が早かった。
「キャッ」
音を立てて折れた枝。
まもりは洗濯物を抱きしめて次に来る衝撃を想像しぎゅっと目を瞑ったが。
「ッテ!」
どさ。
誰のものとも知れない悲鳴と、まもりを抱きしめる腕。 まもりの顔が押しつけられているのは胸らしい。
「―――――――?!」
がば、とまもりが身体を起こすと、そこには茶色い髪の青年が転がっていた。
どうやらまもりを受け止めたはいいが、そのまま背中から転んでしまったらしい。
「だっ、大丈夫ですか!?」
「イタタ・・・うん、平気」
青年は顔を少々顰めながら起きあがる。その顔を見てまもりは我が目を疑った。
「・・・ヒル魔、さま?」
そう、彼はヒル魔によく似ていた。でも髪は逆立っていないし、耳も尖っていない。
「あー、違う違う。俺はあれとは違うよ」
「あれ、って・・・」
へら、と青年は笑うとひらひらと手を振る。よいしょ、と立ち上がると、彼はヒル魔よりも背が高かった。
「ふわ・・・」
思わず変な声を上げて見上げてしまうまもりの頭を撫でると、彼はその手にある洗濯物に目を留める。
「あー、風でソレ飛ばされて木に登って取ろうとしたら枝が折れた、ってこと?」
「え、あ、はい、そうです」
「だめだよー、そういうときこそあれ呼ばないと。普段何もしないんだからさ、そういうお願いはしていいんだよ」
「え?」
ヒル魔をあれ呼ばわりしているし、随分と親しいような口ぶり。
「も、もしかしてご兄弟とか、ですか?」
「いや、違うよ」
「ええ?!」
混乱するまもりに、彼はにっこりと笑うともう一度まもりの頭を撫でた。
「ま、そのうちまた会うから、その時にでもちゃんと紹介して貰うよ。じゃあね、まもりちゃん」 
彼は躊躇いも見せずに踵を返す。なんでこちらの名を知っているのか、色々と聞きたいことがあって引き留めようとしたが。
「あの・・・ッ」
唐突に強烈な風が吹いた。それが止むと、彼は現れたときと同じように唐突に姿を消していた。 
後に残ったのは、折れた枝と、散る花びらと、手の中のしわしわの洗濯物。
「誰、だったのかな?」
まもりは一人呟いたが、誰もその問いに答える者はなかった。 





「ア? なんだケルベロス、その怪我」
「ワッフ」
「あー・・・ナルホド、ご苦労」
「ワフ」
頭にコブを作ってやってきたケルベロスに、ヒル魔は一言労って薬を塗ってやった。

***
本編も進んでないのに唐突にケルベロスの人型お披露目です。他のキャラとか色々考えたのですが、どれにも当てはまらなかったので未来妄想SSシリーズのオリキャラ息子妖介くんに出てもらいました。
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