旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
雪「さて、これで最後ですよ。・・・『もうすぐ死ぬとしたら、誰になんて言っておく?』」
いばら「子供がある程度大きくなってるとして、まもりを守るように言う」
一家「まもりに感謝の一言でも言って気味悪がられる」
軍人「まもりに生き延びるように言う」
恋人「泣くな、って言うと思う。まもりに」
高校「糞マネ含め糞ガキ共全員に檄飛ばす」
猫「糞デブの実家が寺だから葬式やるように言っておく」
ゆめ「まもりの両親が生きてれば謝って、まもりを頼む」
桜雪「仙人は死なねぇよ」
狐「俺も死なねぇ」
雪「お二人とも、死ぬとしたらってことで答えて下さいよ」
桜雪「・・・まもりに幸せになれ、と言う」
狐「・・・まもりを道連れにする」
雪「え?!」
狐「まもりは一人じゃ死ねないからなァ」
雪「・・・」
狐「テメェで振っておいてなんつー顔してやがる」
雪「・・・すみません」
どことなく湿っぽい空気になった室内で、雪光は手を翳した。
音もなく開いていく障子の向こう側、石庭が見える。
緑も鮮やかな昼日中だったのに、いつのまにやら夜の帳が空を覆っていた。
夕刻、茜空。
程なく空は青から濃紺へと徐々に色を深めながら夜になっていくのだ。
「・・・さて」
それを見てくるり、と雪光が振り返った。
その笑みは先程の頭を垂れた殊勝さなどどこにもない。
「皆様お疲れ様でした。それでは―――」
「やー!!」
ぽん、と中空から音を立てて現れたのは鈴音。
「お疲れ様でした! それではこれからお食事をお持ちします!」
「ア?! ンなモンいいからさっさと帰らせろ!」
「いい加減にしろ!」
苛立ちも露わに言いつのる高校と軍人のヒル魔に、鈴音は戸惑ったように狐のヒル魔を見る。
「さっさと用意しろ」
にやにやと笑う彼に頷くと、鈴音は扉を開く。
「お膳を用意させて頂きます」
すす、と足音を立てずやって来たのは白秋屋の令司と如月だ。
なんで白秋、と全員が微妙な顔になるが彼らはそれに取り合わず膳を着々と用意する。
「白秋屋の料理は定評があるんだよ」
「ホー」
いばらのヒル魔は興味深そうに見ていた。あまり普段食べ付けないのだろうか。
「ヒル魔くん、用意できた?」
「おー」
その声に全員の視線が襖へと向かう。
笑みを浮かべて入ってきたのは、この世界のまもりだった。
「皆様、遠いところからよくお越し下さいました。精一杯おもてなしさせていただきますね!」
喜色満面、音がしそうな明るい笑みを向けられ、全員が文句も言えず黙りこくる。
膳に用意された杯にまもりは酌をして回る。
「これは?」
「お酒です。この日のために取り寄せた特別な物ですって」
「テメェが取り寄せたのか?」
狐のヒル魔がピンと片眉を上げた。
この酒は彼のあずかり知らぬ事だった。嗅ぎ慣れない香りになにやら企みを感じ取る。
「ええ。なんでもとても美味しいし稀少だからって、人里にメグさんと行って探してきたの」
はいどうぞ、とお酌されて狐のヒル魔はその水面を見つめる。
匂いそのものはよく嗅ぐ清酒と同じ。けれどどこか怪しい。
「それではこれより会の打ち上げと言うことで、大いに食べて飲んで下さいね」
「おかわりありますよー」
にこにこと笑うまもりに皆は何となく嫌な予感がしつつも杯に口を付けた。
すっと喉を通るそれは上等な酒。
切れ味の良いそれに、揃いも揃って酒豪の彼らは眸を細めた。
まもりと鈴音も手伝って、次々におかわりを注いでいく。
危惧していたような怪しい反応もなく、皆は徐々に酒と肴を堪能し始める。
段々と解れてきた空気の中、雪光はまったりと笑みを浮かべる。
その手にある質問手帳に、『裏』という一文字が追加されていることに未だ誰も気づいていなかった。
***
ここまでお付き合いくださって誠にありがとうございました~!!
超くだらない突発企画でしたが、楽しんで頂けたら幸いですwこれからも当サイトをよろしくお願いします!
いばら「子供がある程度大きくなってるとして、まもりを守るように言う」
一家「まもりに感謝の一言でも言って気味悪がられる」
軍人「まもりに生き延びるように言う」
恋人「泣くな、って言うと思う。まもりに」
高校「糞マネ含め糞ガキ共全員に檄飛ばす」
猫「糞デブの実家が寺だから葬式やるように言っておく」
ゆめ「まもりの両親が生きてれば謝って、まもりを頼む」
桜雪「仙人は死なねぇよ」
狐「俺も死なねぇ」
雪「お二人とも、死ぬとしたらってことで答えて下さいよ」
桜雪「・・・まもりに幸せになれ、と言う」
狐「・・・まもりを道連れにする」
雪「え?!」
狐「まもりは一人じゃ死ねないからなァ」
雪「・・・」
狐「テメェで振っておいてなんつー顔してやがる」
雪「・・・すみません」
どことなく湿っぽい空気になった室内で、雪光は手を翳した。
音もなく開いていく障子の向こう側、石庭が見える。
緑も鮮やかな昼日中だったのに、いつのまにやら夜の帳が空を覆っていた。
夕刻、茜空。
程なく空は青から濃紺へと徐々に色を深めながら夜になっていくのだ。
「・・・さて」
それを見てくるり、と雪光が振り返った。
その笑みは先程の頭を垂れた殊勝さなどどこにもない。
「皆様お疲れ様でした。それでは―――」
「やー!!」
ぽん、と中空から音を立てて現れたのは鈴音。
「お疲れ様でした! それではこれからお食事をお持ちします!」
「ア?! ンなモンいいからさっさと帰らせろ!」
「いい加減にしろ!」
苛立ちも露わに言いつのる高校と軍人のヒル魔に、鈴音は戸惑ったように狐のヒル魔を見る。
「さっさと用意しろ」
にやにやと笑う彼に頷くと、鈴音は扉を開く。
「お膳を用意させて頂きます」
すす、と足音を立てずやって来たのは白秋屋の令司と如月だ。
なんで白秋、と全員が微妙な顔になるが彼らはそれに取り合わず膳を着々と用意する。
「白秋屋の料理は定評があるんだよ」
「ホー」
いばらのヒル魔は興味深そうに見ていた。あまり普段食べ付けないのだろうか。
「ヒル魔くん、用意できた?」
「おー」
その声に全員の視線が襖へと向かう。
笑みを浮かべて入ってきたのは、この世界のまもりだった。
「皆様、遠いところからよくお越し下さいました。精一杯おもてなしさせていただきますね!」
喜色満面、音がしそうな明るい笑みを向けられ、全員が文句も言えず黙りこくる。
膳に用意された杯にまもりは酌をして回る。
「これは?」
「お酒です。この日のために取り寄せた特別な物ですって」
「テメェが取り寄せたのか?」
狐のヒル魔がピンと片眉を上げた。
この酒は彼のあずかり知らぬ事だった。嗅ぎ慣れない香りになにやら企みを感じ取る。
「ええ。なんでもとても美味しいし稀少だからって、人里にメグさんと行って探してきたの」
はいどうぞ、とお酌されて狐のヒル魔はその水面を見つめる。
匂いそのものはよく嗅ぐ清酒と同じ。けれどどこか怪しい。
「それではこれより会の打ち上げと言うことで、大いに食べて飲んで下さいね」
「おかわりありますよー」
にこにこと笑うまもりに皆は何となく嫌な予感がしつつも杯に口を付けた。
すっと喉を通るそれは上等な酒。
切れ味の良いそれに、揃いも揃って酒豪の彼らは眸を細めた。
まもりと鈴音も手伝って、次々におかわりを注いでいく。
危惧していたような怪しい反応もなく、皆は徐々に酒と肴を堪能し始める。
段々と解れてきた空気の中、雪光はまったりと笑みを浮かべる。
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プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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