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旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。 ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。

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ycan17.jpg『against the wind』でDLFのイラストをゲットしてきました~。すごいですよね、自転車ですよ自転車! 難しいんですよ自転車描くの!! すごいな~。影の感じとか凄く好きー。そしてこんなに小さいのに誰が誰だかわかるデビルバッツ面子がまたかわいい(笑)『体調不良のまもちゃんですが、恥ずかしがってなかなかちゃんとつかまりません。業を煮やしたヒル魔の強硬手段(…いや、当たり前か。危ないモンね。)先にランニングを続けてるはずのメンバーは、橋を渡って折り返しのコースにつきしっかり目撃^^』というヤメピさんのコメントを見て、すぐさま触発SSを描かせて頂きましたとも!(便乗)
最近人様の作品を頂く(拝見する)→自分の触発SSを書く、という流れを作ってしまってます。
5000ヒットおめでとうございますー! 次の10000ヒットも大変楽しみにしておりますw

触発SSは『つづきはこちら』からどうぞ~。

+ + + + + + + + + +
それはいつものように走るメンバーにまもりが自転車で併走してたときのことだった。
黒美嵯川の土手を走っていると、向かいから別の自転車がやってきた。
それを避けようとしたまもりの身体ががくんとバランスを崩した。
「ッ!!」
ずるりと自転車が下に向かって滑る。
危ない、と思わず次に来るだろう衝撃に構えたまもりは、代わりに腕に感じた手にぱっと顔を上げた。
「テメー・・・」
腕に指が食い込むくらい強い力で引き寄せられて、身体はどうにか地面に叩きつけられることなく済んだ。
その代わり自転車は土手の斜面を滑り、下まで落ちていった。幸い自転車にぶつかる人影はなかったが、あれを取りに行くのはかなり面倒だ。
「ご、ごめんね! 上手く避け損なっちゃった」
「まもり姉ちゃん、大丈夫?!」
土埃を巻き上げて、セナが駆け寄った。その後に他の部員たちが我先にと近寄る。
「おい糞マネ、さっさと自転車回収してこい」
「う、うん」
「ヒル魔ぁ、僕やるよ~」
「いや俺が!」
「僕が・・・」
我先にと挙手する部員たちの鼻先に、黒光りする銃口が現れる。
途端に挙手はホールドアップの体勢へと変化した。
「糞ガキどもが! 糞マネのフォローなんざするヒマがあったらさっさと走れ!」
「ごめんね~、先に行ってて~!」
土手の下に向かって歩いていたまもりもそう言って皆に手を振る。さすがにそう言われて目の前に銃口があっては、皆為す術はない。
それでもちらちらと後方を振り返る部員たちを威嚇射撃で走らせ、ヒル魔は土手を降りる。
土手の下ではまもりが草に埋もれた自転車を持ち上げようと四苦八苦しているところだった。
「んもう、やっぱり重いし・・・どうやって持ち上げようかしら」
「どけ、糞マネ」
「えっ!? ヒル魔くん、行かなかったの!?」
その質問に答えず、ヒル魔は自転車を軽々と持ち上げて土手を上り始める。
「悪いからいいわよ、私自力で運ぶし・・・」
結局ヒル魔はあっさりと自転車を土手の上まで運んでしまった。
後ろからついてくるだけだったまもりは、結局全部助けられてしまったとため息をつく。
「ごめんね、ヒル魔くん」
とりあえず謝り、再び自転車に跨ろうとして、ヒル魔にそれを阻まれる。
「なに?」
「テメーはこっちだ」
後部の荷台を指さされ、まもりはそことヒル魔の顔とを交互に見た。
「え? え?」
「察しの悪いヤツだな。す・わ・れ」
わざわざ区切って発音され、まもりは飛び上がった。
「なっ・・・なんで!? 私は乗れるわよ?! あ、でもヒル魔くんが自転車乗りたいなら私が走っても・・・」
「糞アホマネ!! 体調悪ィ癖にぐだぐだ煩ぇぞ!!」
完全にまもりが喋りきる前に、ヒル魔は言葉を被せた。
まもりはきょとんとした顔になる。ヒル魔は苦虫を噛み潰したような顔でため息混じりに続けた。
「・・・自覚なしか。テメー熱あるぞ」
「え? ほんとに!?」
「さっきからフラフラ運転しやがって。案の定コケやがったし、手も熱ィ」
心配されていたのか、とまもりは納得する。道理でいつもなら先頭か最後尾を走るヒル魔が併走する自転車の隣を譲らなかったわけだ。
まもりは不機嫌そうな―――実際は心配しているのだと今は判る―――ヒル魔の後ろに回り、荷台にちょこんと横向きに座る。
無言のそれにヒル魔は満足したようににやりと口角を上げた。
「とりあえず保健室だな」
「・・・お願いします」
素直にそう口にしたまもりは、荷台の付け根を両手でしっかりと握った。
自転車に跨ったヒル魔は振り返ると、呆れたようにまもりの手を見る。
「糞アホマネ、そりゃなんだ」
「え? 何が?」
「その手。そんなとこ掴んでたら後ろに倒れるだろーが」
「大丈夫、落ちないから!」
「ホー、さっき土手で思いっきり落ちる寸前だったのはどこのどなたでしょうネ?」
「・・・平気よ。今度運転するのはヒル魔くんだもの」
「そんなところ掴んでたらバランスとれねぇだろうが」
が、の発音のところで、ヒル魔の右手がまもりの右手を掴んで前に引いた。
「え、ちょっと!」
つんのめるのを堪えようと、ヒル魔の背中に当てた左手も彼の左手に捉えられ、背中越しに前に回される。
つまり、ヒル魔は彼女を自分の腰にしがみつかせようとしている。
まもりの顔が一気に赤くなった。
「いやー! ちょっと、やめてヒル魔くん!」
「テメーが掴まってねぇとこっちも運転しづらいんだよ!」
まもりが渾身の力で抵抗する。しかし男と女の力の差は歴然だ。しかもまもりは熱がある。
「せ、せめて背中掴むとかで妥協しよう!」
「俺のシャツが伸びるだろうが!」
諦め悪く言いつのるまもりの耳に、背後から聞き慣れた声が聞こえてきた。
ムキャーとか、だめだよとか。
ヒル魔も気づいて視線をそちらに向けると、橋を渡って対岸を折り返し走っていたデビルバッツの面々が全員こちらを向いて立ちつくしている。
騒いでいるのはモン太で、それを押さえているのがセナ。後は一様にあきれ顔だ。
「・・・糞マネ、このままここで抵抗しても、もう無駄だ」
最早遠目とはいえさらし者になってしまった。まもりも察して、真っ赤な顔のまま背後に視線をやることもできず、俯く。
そろりと抵抗していた腕から力を抜いて、ぎゅっとヒル魔の腰にしがみついた。
「ご、ごめんね」
せっかく皆に見つからないように気を遣っていてくれたのに、台無しにしてしまったのだと、まもりはやっと気づいたのだ。
「全くだ」
やっとまもりのバランスが安定したのを確認して、ヒル魔はペダルを踏み込んだ。
広い背中に頭を預けて、まもりはほっと安堵の息をついた。熱があるのだと自覚した途端、身体がだるくて仕方ない。
まもり一人乗せてる負荷を感じさせない軽快な踏み込みで、二人を乗せた自転車は学校までをひた走る。
時折視界を過ぎる土手の花々をぼんやり眺めていたら、振り返りもせずヒル魔が言った。
「糞甘え下手め。言葉を間違えるな」
まもりはその言葉の真意を探ろうと、転んでから今までの会話を思い返す。
熱と自転車の振動に揺れながら、それに思い至ったまもりはしがみついていた腕に少し力を込めた。
気づいたヒル魔が背後を伺う。
「ア?」
「あのね、ヒル魔くん。・・・ありがとう」

やっとその口からこぼれた礼に、ヒル魔は小さく笑った。

***
ヤメピさんの素敵イラストを見て堪えきれずSSを書きました。反省してます。多分またやります(反省してないじゃないか)。これがDLFなんて太っ腹だ・・・! そんなヤメピさんにこのSSは捧げます。よろしければお持ち帰り下さーい!
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ごっつぁんです!
今バトンいただいてブログにはっつけてたら鳥さんからメール来ました。
え、SS書いた。今?今ですか?てなわけで再度お邪魔したら…ホントに書いてる…!どんだけ早いの(もう笑いが出るほど!)。
拙い絵ですが、創作意欲が湧くと言われれば嬉しくなっちゃいますよー^^
私も勝手に描かせていただいちゃってますし!
もらっていいのこれ!?YA-HA-♪早速いただいて帰ります!鳥さんが絵からSS書いてくださると、私の妄想をすっごく忠実に再現してくださった上で、さらに思いもよらない捻りを加えておられたりするので、(それがまた激しく萌えポイントだったり)溜息モノです。いつもありがとうございます!今週もこれで充電するワ。バトン今日やるねー。
ヤメピ URL 2008/04/26(Sat)02:21 編集
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ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。

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閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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