旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
朝食の席で、まもりはヒル魔と同席になった。
二人席で向かい合って食事。
まもりはヒル魔が持ってきた皿の料理の量に眉を寄せた。
「・・・そんなに入るの?」
「ア?」
そんなに、と表現された皿。
山盛りになった料理は見ているだけで満腹になりそうなほどだ。
いくら食べ盛りの男性とはいえ、朝からそんなに大量に食べられるものだろうか。
デス・マーチの時はそうでもなかったのに、と訝しげなまもりにヒル魔はぴんと片眉を上げた。
「これっくらい誰だって食うだろうが」
ヒル魔がちらりと視線を向ける先に目を向ければ、同様に山盛りになった皿を手にする男たちの姿。
けれどまもりは納得が行かず、再びヒル魔に視線を戻す。
彼はもう自分の皿に箸をつけていた。決してがっついているわけでもないのに、するすると料理が消えていく。
はあ、とまもりは間抜けなため息をこぼして自らの皿にある料理に目を向ける。
彼に比べれば量は天と地ほどの差があり、そうしてこの量であっても食べきれるか甚だ疑問に思えるほど朝は入らない。
なぜ朝からそんなに食べられるのか、不思議でしょうがない。
ライン組は体も大きいし、食べる量が多いのは頷けるが、ヒル魔たちバックスが大量に食べるのは見ていてかなりの違和感があった。
「それだけ食べてなんで太らないの?」
「ァア?」
ぴたりと手を止め、ヒル魔は呆れたように声を上げた。
「本気で言ってんのか、糞マネ」
「冗談で言わないわよ」
それにますますヒル魔はあからさまに呆れたという表情を浮かべ、まもりを見る。
「テメェなぁ、俺たちが何やってるか判ってんのか?」
「アメフトでしょ」
「あの運動量で食う量が少ないわけねぇだろ」
「・・・それはそう、だけど」
まもりはヒル魔の手首と首を見る。
到底太いとは言えないそこ。夏の部活中に目にした体はどれだけ鍛えても細い印象のままだった。
顔が細いのもあるだろうが。
食べても太らないのはなんでだろう、と考えてしまうのだ。
表情から内心を読み取ったヒル魔が肩をすくめる。
「だからその糞優等生な頭で考えりゃすぐ判るだろ」
「何が?」
本気で判ってないのかこの糞固定観念に影響されまくり女、とヒル魔はぼやく。
「体が細いイコール喰えねぇって訳じゃねぇだろ。逆だ」
「逆?」
「喰わないと痩せちまうんだよ。今はこれだけ喰ってどうにか体型維持してるが、体重増やすまでは足りてねぇんだよ」
彼としてはもう少し体格的に恵まれたいということなのだろう。
嫌そうにヒル魔はコーヒーに口をつけた。
けれどそれはまもりには聞き捨てならない言葉で。
「まーうらやましい! 私は水飲んでも太るのに・・・」
最近はもしかしたら呼吸しているだけでも太るのか、と危惧するくらい肉付きがよくなった気がするのだ。
そのうちヒル魔の体重を抜いたらどうしようかと考えるほどに。
「糞アホアホマネ、そりゃ太ってんじゃなくてむくんでんだよ」
適度に運動して食べて眠れば戻るはずだ、と言われてむっと眉を寄せる。
「あいにくとホテルに缶詰なので運動しようがありません!」
トレーニングルームがあればいいのだが、このホテルにはそんな設備はない。
選手たちは近くのグラウンドで走りこみやらチーム練習やらをしていられるが、まもり一人が別に運動を出来る環境でもない。
そうして皆が練習しているときはサポートに動き回っていて、適度な運動をこなすまでには至らないのだ。
ストレッチがせいぜいかな、と思うまもりの内心を読んだかのようにヒル魔は口を開く。
「手伝ってやろうか」
「え?」
「運動。してぇんだろ?」
「うん。でもヒル魔くんは練習で疲れてるでしょ?」
「ストレッチ程度なら付き合ってやる。早速今夜からな」
「わ、ありがとう!」
それは心強い、とまもりは満面の笑みを浮かべ、ヒル魔は口角を上げて性質の悪い顔をする。
彼がぐるりと視線をめぐらせるのを見て、まもりは小首をかしげる。
そういえば今、あちこちでカトラリーが落ちる音がしたけれど。
一体どうしたのか、と周囲をうかがおうとするまもりの頬にヒル魔の指が触れた。
「何?」
「ソース」
「あ、ついてた? ありがとう」
その指にまもりはふわりと笑みを浮かべる。
今度はあちこちでガタガタと椅子が倒れる音がした。
一体何なのかしら、と疑問符を大量生産するまもりをヒル魔はにやにやと眺めつつ。
まずは味見とばかりに自らの指をぺろりと舐めた。
***
後輩にものすっごく細~~~~い子がいて、ひょろっひょろなんです。
私もあまり肉付きがいいほうではないのですが、彼女こそ脆弱とかそういう言葉が相応しいほどなのです。
それなのに肉が好きだというのですよ。彼女曰く「お肉食べないとやせちゃうんです」とのこと。
ああそうか、細い=食べないじゃなくて、食べる=痩せない、なのかと納得したのでこの話を。
やっぱりヒル魔さんも程よく肉付きが良くて食べ応えのあるほうがいいと思うんですよ。ね。
二人席で向かい合って食事。
まもりはヒル魔が持ってきた皿の料理の量に眉を寄せた。
「・・・そんなに入るの?」
「ア?」
そんなに、と表現された皿。
山盛りになった料理は見ているだけで満腹になりそうなほどだ。
いくら食べ盛りの男性とはいえ、朝からそんなに大量に食べられるものだろうか。
デス・マーチの時はそうでもなかったのに、と訝しげなまもりにヒル魔はぴんと片眉を上げた。
「これっくらい誰だって食うだろうが」
ヒル魔がちらりと視線を向ける先に目を向ければ、同様に山盛りになった皿を手にする男たちの姿。
けれどまもりは納得が行かず、再びヒル魔に視線を戻す。
彼はもう自分の皿に箸をつけていた。決してがっついているわけでもないのに、するすると料理が消えていく。
はあ、とまもりは間抜けなため息をこぼして自らの皿にある料理に目を向ける。
彼に比べれば量は天と地ほどの差があり、そうしてこの量であっても食べきれるか甚だ疑問に思えるほど朝は入らない。
なぜ朝からそんなに食べられるのか、不思議でしょうがない。
ライン組は体も大きいし、食べる量が多いのは頷けるが、ヒル魔たちバックスが大量に食べるのは見ていてかなりの違和感があった。
「それだけ食べてなんで太らないの?」
「ァア?」
ぴたりと手を止め、ヒル魔は呆れたように声を上げた。
「本気で言ってんのか、糞マネ」
「冗談で言わないわよ」
それにますますヒル魔はあからさまに呆れたという表情を浮かべ、まもりを見る。
「テメェなぁ、俺たちが何やってるか判ってんのか?」
「アメフトでしょ」
「あの運動量で食う量が少ないわけねぇだろ」
「・・・それはそう、だけど」
まもりはヒル魔の手首と首を見る。
到底太いとは言えないそこ。夏の部活中に目にした体はどれだけ鍛えても細い印象のままだった。
顔が細いのもあるだろうが。
食べても太らないのはなんでだろう、と考えてしまうのだ。
表情から内心を読み取ったヒル魔が肩をすくめる。
「だからその糞優等生な頭で考えりゃすぐ判るだろ」
「何が?」
本気で判ってないのかこの糞固定観念に影響されまくり女、とヒル魔はぼやく。
「体が細いイコール喰えねぇって訳じゃねぇだろ。逆だ」
「逆?」
「喰わないと痩せちまうんだよ。今はこれだけ喰ってどうにか体型維持してるが、体重増やすまでは足りてねぇんだよ」
彼としてはもう少し体格的に恵まれたいということなのだろう。
嫌そうにヒル魔はコーヒーに口をつけた。
けれどそれはまもりには聞き捨てならない言葉で。
「まーうらやましい! 私は水飲んでも太るのに・・・」
最近はもしかしたら呼吸しているだけでも太るのか、と危惧するくらい肉付きがよくなった気がするのだ。
そのうちヒル魔の体重を抜いたらどうしようかと考えるほどに。
「糞アホアホマネ、そりゃ太ってんじゃなくてむくんでんだよ」
適度に運動して食べて眠れば戻るはずだ、と言われてむっと眉を寄せる。
「あいにくとホテルに缶詰なので運動しようがありません!」
トレーニングルームがあればいいのだが、このホテルにはそんな設備はない。
選手たちは近くのグラウンドで走りこみやらチーム練習やらをしていられるが、まもり一人が別に運動を出来る環境でもない。
そうして皆が練習しているときはサポートに動き回っていて、適度な運動をこなすまでには至らないのだ。
ストレッチがせいぜいかな、と思うまもりの内心を読んだかのようにヒル魔は口を開く。
「手伝ってやろうか」
「え?」
「運動。してぇんだろ?」
「うん。でもヒル魔くんは練習で疲れてるでしょ?」
「ストレッチ程度なら付き合ってやる。早速今夜からな」
「わ、ありがとう!」
それは心強い、とまもりは満面の笑みを浮かべ、ヒル魔は口角を上げて性質の悪い顔をする。
彼がぐるりと視線をめぐらせるのを見て、まもりは小首をかしげる。
そういえば今、あちこちでカトラリーが落ちる音がしたけれど。
一体どうしたのか、と周囲をうかがおうとするまもりの頬にヒル魔の指が触れた。
「何?」
「ソース」
「あ、ついてた? ありがとう」
その指にまもりはふわりと笑みを浮かべる。
今度はあちこちでガタガタと椅子が倒れる音がした。
一体何なのかしら、と疑問符を大量生産するまもりをヒル魔はにやにやと眺めつつ。
まずは味見とばかりに自らの指をぺろりと舐めた。
***
後輩にものすっごく細~~~~い子がいて、ひょろっひょろなんです。
私もあまり肉付きがいいほうではないのですが、彼女こそ脆弱とかそういう言葉が相応しいほどなのです。
それなのに肉が好きだというのですよ。彼女曰く「お肉食べないとやせちゃうんです」とのこと。
ああそうか、細い=食べないじゃなくて、食べる=痩せない、なのかと納得したのでこの話を。
やっぱりヒル魔さんも程よく肉付きが良くて食べ応えのあるほうがいいと思うんですよ。ね。
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HN:
鳥(とり)
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性別:
女性
趣味:
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自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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