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旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。 ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。

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ほどく指(下)



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しきりに肩に触れるまもりを、ヒル魔はしばらく見ていたけれど。
おもむろにコーヒーを飲み干し、カップを下ろす。
「ヒル魔くん、部屋に戻るならカップをシンクに・・・」
「まだ戻らねぇよ」
立ち上がった彼はそのまままもりの背後に回った。
「なに?」
「どれ」
「わ!」
がし、と肩を掴まれ、まもりはびくりと背を硬直させた。
「力抜け」
「あ、・・・うん」
揉んでくれるのか、と理解してまもりは力を抜く。
けれど次の瞬間、ぎゅう、と無造作に握られて痛みに飛び上がった。
「イタタ! やめて!」
「痛いのか?」
「やり方がなってない! それじゃただ掴んでるだけじゃない!」
まもりは首を捩り、ヒル魔を見上げる。
「ヒル魔くん、肩こりしたことないんでしょ? そしたらツボとか判らないんでしょ」
「おー」
「あのね、肩こりって骨に沿った筋肉が固くなってるのよ」
「この辺か?」
す、と首の付け根あたりを押した指に、まもりは頷く。
「そう、そことか、肩胛骨に沿ったところとか」
「ホー」
「首から背骨にかけてのラインとか・・・」
「ホホー」
ヒル魔の指が言われたとおりの箇所を辿っていく。
細い彼の指は凝っている箇所を的確に刺激していく。
「・・・そう・・・ん、きもちいい・・・」
次第にうっとりした声を上げるようになったまもりの様子を無言で見ていたヒル魔だったが。
まもりが大きく嘆息したのに合わせて手を引いた。
「・・・ん~! 凄くスッキリした! ありがとう」
爽やかな笑みを浮かべたまもりに、ヒル魔は口角を上げる。
「ドウイタシマシテ」
「これで後もう少し頑張れそう」
よし、と気合いを入れるまもりにヒル魔は低く笑う。
「じゃあ終わったらまたマッサージしてやろう」
「ホント?!」
ぱあっと顔を輝かせたまもりに、ヒル魔は頷く。
「じゃあ頑張ろう! 約束よ、ヒル魔くん!」
カップを洗って戻し、上機嫌で室内に戻ったまもりを見送り、ヒル魔はパソコンを開く。
「・・・こういうときだけは素直に言うのにナァ」
静かに独り言ちて、口角を上げる。
レポートを終えてしまえば後は寝るだけだろう。
そうしたらマッサージついでに美味しく頂こうと決めて、情報を収集するのだった。

***
前々からパソコンの前に居続ける仕事ではあったのですが、異動してから更に過酷になりました。
頭が痛くなったのなんて久しぶりです。ああ揉まれたい。
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