旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
慣れないドレスに身を包み、まもりは人混みから離れ、一人船縁を歩いていた。
関東大会優勝という功績を祝うために訪れた友人達と歓談するのは楽しかったが、少々疲れた。
ふと視界を過ぎる金髪。
見つめれば、それはなぜだかセナの飼い猫を抱いたヒル魔だった。
しばしピットを挟んで会話をしていたが、不意打ちのキスをされて赤面し、文句を連ねている間にピットは消えてしまった。
「あ、そうだ」
「ア?」
唐突に思い出したかのように、まもりはヒル魔に笑顔を向けた。
「関東大会優勝おめでとう!」
「さっき聞いた」
アホか、という顔をされてまもりはむっと眉を寄せる。
「だってちゃんと顔を見て直接御祝い言おうと思ってたのに、すぐ移動だ着替えだって全然二人だけになれなかったじゃない」
それにヒル魔はぴん、と片眉を上げる。
「私はヒル魔くんだけに言いたかったの」
「ホー」
グルグル巻きの腕にまもりの指がそっと触れる。
「腕、平気? 病院はいつ行くの?」
「この後行く」
「一緒に・・・」
「駄目だ、テメェはここでパーティーの続きをやれ」
弱みを見せないヒル魔の事、きっとそう言うだろうと思っていたまもりはただ嘆息した。
「いつになったら私、ヒル魔くんの弱音がちゃんと聞けるのかしら」
「ア?」
「だって何だって自分でやっちゃうし、怪我してもこの通り飄々としてるし、絶対弱音吐かないし・・・」
船縁は喧噪が続く中心部から離れているせいか、少し寒い。
「たまには頼って欲しいのに」
拗ねたような顔をしたまもりの額を、ヒル魔の無事な左手が強襲した。
「いったーい!」
「糞アホマネ」
デコピンされてまもりは赤くなった額を抑え、涙目になる。
「何よ、もう!」
「俺がテメェを頼りにしてる場面なんざ、この大会中にかなりあっただろうが」
「え?」
「いちいち言わせるな」
ケ、と小さく笑われてまもりは記憶を掘り起こす。
確かに主務としてマネージャーとしてことあるごとに彼をサポートしてきてはいたが、頼るという部分にまで達してただろうか?
「テメェの言う『頼る』がどこまでを言うかは知らねぇが」
見透かしたようなヒル魔の台詞に、まもりは顔を上げた。
「俺はテメェ以外に身体触らせてねぇよ」
それにまもりは瞬きし、じわりと頬を染める。
「心身共にたーっぷり支えて頂いてマスヨネェ?」
ケケケ、と意地悪く笑われてまもりは更に赤面する。
「い、言わなくていいから!」
「オヤ? 頼って欲しいって言ってマシタヨネェ?」
「もう言わないで!!」
にやにやと意地悪く笑われて、まもりは耳を塞いで叫ぶ。
それにヒル魔は左手を閃かせた。
それは耳を塞いでいても確実にまもりに届く言葉たち。
「~~~~!!」
耳を塞いだまま真っ赤になって口を開閉させるだけのまもりの唇を、ヒル魔はここぞとばかりに悠然と塞いだのだった。
***
短い分糖度が高くて書いている本人が死にそうでした(笑)タイトルを慣れない英語にするくらい。
関東大会優勝という功績を祝うために訪れた友人達と歓談するのは楽しかったが、少々疲れた。
ふと視界を過ぎる金髪。
見つめれば、それはなぜだかセナの飼い猫を抱いたヒル魔だった。
しばしピットを挟んで会話をしていたが、不意打ちのキスをされて赤面し、文句を連ねている間にピットは消えてしまった。
「あ、そうだ」
「ア?」
唐突に思い出したかのように、まもりはヒル魔に笑顔を向けた。
「関東大会優勝おめでとう!」
「さっき聞いた」
アホか、という顔をされてまもりはむっと眉を寄せる。
「だってちゃんと顔を見て直接御祝い言おうと思ってたのに、すぐ移動だ着替えだって全然二人だけになれなかったじゃない」
それにヒル魔はぴん、と片眉を上げる。
「私はヒル魔くんだけに言いたかったの」
「ホー」
グルグル巻きの腕にまもりの指がそっと触れる。
「腕、平気? 病院はいつ行くの?」
「この後行く」
「一緒に・・・」
「駄目だ、テメェはここでパーティーの続きをやれ」
弱みを見せないヒル魔の事、きっとそう言うだろうと思っていたまもりはただ嘆息した。
「いつになったら私、ヒル魔くんの弱音がちゃんと聞けるのかしら」
「ア?」
「だって何だって自分でやっちゃうし、怪我してもこの通り飄々としてるし、絶対弱音吐かないし・・・」
船縁は喧噪が続く中心部から離れているせいか、少し寒い。
「たまには頼って欲しいのに」
拗ねたような顔をしたまもりの額を、ヒル魔の無事な左手が強襲した。
「いったーい!」
「糞アホマネ」
デコピンされてまもりは赤くなった額を抑え、涙目になる。
「何よ、もう!」
「俺がテメェを頼りにしてる場面なんざ、この大会中にかなりあっただろうが」
「え?」
「いちいち言わせるな」
ケ、と小さく笑われてまもりは記憶を掘り起こす。
確かに主務としてマネージャーとしてことあるごとに彼をサポートしてきてはいたが、頼るという部分にまで達してただろうか?
「テメェの言う『頼る』がどこまでを言うかは知らねぇが」
見透かしたようなヒル魔の台詞に、まもりは顔を上げた。
「俺はテメェ以外に身体触らせてねぇよ」
それにまもりは瞬きし、じわりと頬を染める。
「心身共にたーっぷり支えて頂いてマスヨネェ?」
ケケケ、と意地悪く笑われてまもりは更に赤面する。
「い、言わなくていいから!」
「オヤ? 頼って欲しいって言ってマシタヨネェ?」
「もう言わないで!!」
にやにやと意地悪く笑われて、まもりは耳を塞いで叫ぶ。
それにヒル魔は左手を閃かせた。
それは耳を塞いでいても確実にまもりに届く言葉たち。
「~~~~!!」
耳を塞いだまま真っ赤になって口を開閉させるだけのまもりの唇を、ヒル魔はここぞとばかりに悠然と塞いだのだった。
***
短い分糖度が高くて書いている本人が死にそうでした(笑)タイトルを慣れない英語にするくらい。
PR
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カウンター
カテゴリー
プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
アクセス解析
フリーエリア