旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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まもりは湯船に身体を沈めた。疲労に強ばっていた体がふっと和らぐ。
ヒル魔と婚約をした後から段々と女らしさを増したまもり。
背も伸び身体も丸みを帯び、今では誰が見ても思わず見惚れてしまうほどの美女に成長した。
しかしまもり自身にはあまり自覚はない。
ヒル魔が接する態度を変えずにいたので、あまり気にしていないというのが事実だ。
それにまもりは既にヒル魔の婚約者。
他の者が手出しするなど許されない存在であるため、軽々しく声を掛ける者など皆無だった。
「・・・まだ、だめなのかな・・・」
まもりはぽつんと呟く。
ヒル魔が子供であるまもりに手出しをしないと告げたのは一年前。
けれど今もヒル魔は全くまもりに手出ししない。
かなり背も伸び胸も大きくなったと思うのに、まだまだ足りないということなのだろうか。
彼が一言まもりと結婚をすると言えば、何も妨げは存在しないのに。
ヒル魔に触れられたがっていることを自覚して、まもりは湯のせいばかりではなく顔を赤くする。
一年前には想像も付かない心情の変化だ。
ただ、彼はまもりのことをどう思っているのだろう。・・・嫌われてはいないと思うのだけれど。
まもりは頭を振って湯船から上がる。長い事考え事をしていて湯あたりしたようだ。
身繕いをして自室に戻るべく階段を上る。夜の帳が降りた外は真っ暗だ。
それに加えて今夜は天気が悪く、遠くで雷鳴が聞こえる。じきに雨も降り出すだろう。
背後から声を掛けられた。
「お嬢様」
「セナ?」
振り返るとそこにはセナがいた。どこか表情が硬い。
「何か?」
「奥方様がお呼びです」
「?」
突然の母の呼び出し。応じたいが、親子といえども湯上がりのこの姿はまずいだろう。
「着替えて伺います、と伝えてくれる?」
「いえ、今お連れしろとのご命令です」
この格好で? と視線で問えばセナは無言で頷く。
仕方なくまもりはセナと共に母の待つ部屋へと歩いていった。
ノックすると、入室を促す声がする。
「お母様?」
「こちらです」
久しぶりに入った母の自室は夜のせいもあって薄暗い。そこに母がぽつんと座っていた。
「セナもこっちにいらっしゃい」
「はい」
珍しいことにまもりは訝しむ。いかにまもりとセナが気安かろうと、使用人である自室にセナも留め置くなんて。
しかも母はまもりを向かいのソファに座らせ、その隣にセナも座らせた。
セナは席を勧められたときに戸惑ったが、命令だと告げられ仕方なく座る。
「・・・ヒル魔様が私の元にいらっしゃいました。そろそろ頃合いだと」
「・・・・・・」
それにまもりは膝に置いた自分の手を握る。いよいよ、か。
ヒル魔がまもり本人に告げなかったのは、今現在実質の業務は既にヒル魔が掌握しているが、姉崎家の家長代理は母名義となっているから、そちらの顔を立てるためにも母へと告げたのだろう。
「あの方の仕事の速さは、私たちの想像の範疇を超えてます」
「はい」
何が言いたいのか、とまもりは戸惑う。そんなことはもうとうに知っていることではないか。
「この一年、あなたの自由に、と思っていましたが思った以上にヒル魔様の監視は厳しいようでした」
厳しい? 監視が? 疑問が顔に出たまもりに、母は嘆息する。
「この屋敷の使用人はもう、セナ以外は全てヒル魔様の手の者です」
「?!」
まもりはびくりと身体を震わせ、隣のセナを見た。セナも目を丸くしてただ座っている。
使用人が入れ替わっているという話は聞いた事がない。
ということは何らかの手段を持って彼は使用人達を脅迫し、自らの繰り人形としたのだろう。
ごく普通に話しかけていた相手が実は間者だったなんて。まもりの行動が全て筒抜けだったのも頷ける。
「ヒル魔様が決められたらもう一両日中にも祝言が執り行われる事は間違いありません」
「・・・ええ」
「まもり、私はあなたに婚約者を、と言いましたが、必ずしも婚約者との間に子供を成さなくてもいいのです」
「お母様?!」
「奥方様?!」
驚き声を上げる二人に、母は冷静に告げた。
「私たちが守るべきは姉崎家の血。ヒル魔様の血を求める必要はないのです」
その一瞬、母の瞳に過ぎった光にまもりは愕然とする。
あんな下賤な者の血など必要ない、と。
「だからセナもここに呼んだのです」
「お母様、それは・・・」
まもりは母の言いたい事を理解した。したが、信じられなかった。
今、母はまもりに堂々と婚約者ではない男と不義を働けと言った。それも使用人であるセナと、だ。
「これをお持ちなさい」
渡されたのは懐刀。螺鈿細工の美しいそれはまもりの両手を広げた上に丁度載る程度の大きさだった。
「ヒル魔様が求めるのは家名だけですから、貴女の身体を求めたらそれを持って抗議なさい」
「・・・・・・」
家名だけ。当たり前だが、その事実を改めて告げられてまもりは自分でも驚く程落ち込んだ。
そうか、だからヒル魔は自分に触れなかったのか、という気持ちがまもりの心に広がっていく。
まもりが密かに彼を想っていた分だけ、落胆は大きかった。
「男児を成せば姉崎家は安泰です。もうヒル魔様の存在に頼り切らなくていいのです」
まもりは懐刀をきつく握りしめる。震える指先が、悲しみからか怒りからかはもう判らない。
結局母はまもりの気持ちなど一欠片だって理解してはいないのだ。
「セナ」
「はい」
青ざめた硬い表情でセナは弱々しく答えた。
「今はあなただけが頼りです。・・・まもりを頼みます」
セナは戸惑ったように頭を下げた。
話は終わったと告げるように立ち上がった母を、まもりは呆然と見送った。
だがずっとそのままここの椅子に座っているという訳にもいかず、まもりはよろよろと立ち上がった。
衝撃にすっかり硬くなった身体はなかなか思うように動かない。見かねたセナが手を差し伸べる。
「ッ」
びく、と怯えたような震えを示してしまい、セナは困ったように笑う。
「・・・大丈夫ですよ。僕は貴女を脅かさない」
まもりは深呼吸してセナの手を取った。覚束ない足取りで母の部屋を出る。
重くたゆたう空気に、それでもセナは口を開かない。
使用人であるセナはまもりに用事もなく気安く声を掛ける事は本来出来ないのだ。
「久しぶりね、こういうの」
まもりの手を引くセナ。以前は逆だった。幼い頃はまもりがセナの手を引いて歩いていたのに。
「ごめんね」
その声に、セナは足を止め弾かれたように振り返る。まもりは笑った。笑ったつもりだった。
「・・・泣かないで」
まもりの頬から顎へ、顎からぽつりと涙がしたたり落ちる。
父が死んだときも、婚約が成されたときも、ヒル魔に計画の邪魔をされたときも、涙は出なかった。
泣いてどうにかなるものじゃないことばかりだったから。
けれどもう限界だった。
ただ血。ただ家名。
まもりが存在する理由なんてそれだけだ。
母にとって重要なのは当主となれる男を産む事だけ。
その子種はヒル魔以外なら誰でもいいと告げられ、弟のように慈しんだセナにその役目を命じた。
かといってヒル魔にとってもまもりは、ただの看板だ。
姉崎家という、名前だけの、薄っぺらいもの。まもりの心も体も求められない。
彼が多忙な合間を縫ってまもりを見に来たのは、万に一つでも使用人達の目を盗んで何かをしないように、という監視の意味だけだったのだろう。
己が滑稽だった。みすみす彼に恋をして、想いを告げる前に終わってしまった。
全くの一人芝居だった。
はらはらと涙を零すまもりを前に、セナは口を開く。
「姉ちゃんはどうしたいの?」
「どう・・・?」
「このまま屋敷に留まるか、・・・逃げるか」
逃げる?
その言葉にまもりは瞳を瞬かせた。
今二人は玄関をくぐって目の前に存在する大階段を登り切ったところの廊下で足を止めている。
「今までまもり姉ちゃんは奥方様や僕たち使用人の生活を第一に考えていたでしょ?」
まもりは頷く。そうだ、自分が逃げれば他の者たちの生活が。
「でも今奥方様から伺った話だと、使用人は僕以外全部ヒル魔様の手の内だ。そんな状態の使用人をまもり姉ちゃんが身体を張って守るべきかな?」
戸惑うまもりにセナは畳みかけた。
「今のご命令を下された奥方様の言いつけに従える?」
「・・・それは」
目の前のセナを見る。頼りない細い子供だとばかり思っていた彼も、今は一人の男なのだろう。
けれどまもりには今も昔も弟のような存在でしかなく、それ以上の想いも行為も無理だと思えた。
「私はセナを好きよ。でも・・・そういう意味では想えない」
首を振るまもりに、セナは優しく微笑む。
「僕も、そうだよ」
「セナ・・・」
「だから姉ちゃんには誰よりも幸せになって欲しい。それがこの屋敷から逃げる事なら、僕は手伝うよ」
それはとても甘美な響きだった。
家なんてどうでもいいと言って逃げられたらどれほどにいいだろうか。
逃げたい、と強く思う。
屋敷からというより、立場から、血から逃れたかった。
けれどヒル魔の指の熱さが。一瞬見せた表情が。まもりの気持ちを揺さぶる。
彼はまもりの事など好きになってくれないだろうけれど、それでも。
まもりが口を開こうとした瞬間。
ガゥン!
「ッ!!」
「セナ!!」
まもりの目の前で、セナの肩から鮮血が吹き出す。
まるで悪い夢のようにゆっくりと動く世界で、セナはその場にうずくまる。
驚愕に彼の名を叫んだまもりは、それでも苦しむ彼を助けなければ、と夜着の袖を懐刀で切り取り傷にあてがう。だが血は瞬く間にあふれ出し、頼りない布一枚では全く止めらない。
「だから言っただろ」
唐突な声にまもりは息を呑む。
声のした方を見れば、大階段の下にヒル魔が立っていた。
冷たい顔で立ちつくして二人を眺めていたが、おもむろに小銃を懐に収めて階段を上ってくる。
相変わらず足音はしない。それには今更驚かない。
それよりも、目の前に立ってまもりを見下す眸の冷たさにまもりは背筋を震わせる。
ヒル魔のこんな顔は見た事がなかったから。
「なんて事を・・・」
「ア? 俺は前に言ったよな?」
ゆるりと彼の唇が弧を描くが、それは全く笑っていない眸の恐怖を助長させるだけだった。
『テメェが大事だと想ってるモンを守りたいならせいぜい大人しくしてろ』というかつての言葉がまもりの脳裏に浮かんだがもう遅い。
ヒル魔の足がおもむろにうずくまっていたセナの頭を踏みつける。セナの口から苦しげなうめきが零れた。
「・・・っぁ」
ガン、と鈍い音がするのにまもりは悲鳴を上げる。
「止めて! お願い、止めて下さい!!」
セナとヒル魔の間に身体をねじ込もうとするが、鋭い音を立ててまもりはその頬を張られた。
衝撃にその場に倒れ、まもりは痛みに呻く。手にしていた懐刀がからからと廊下を滑っていった。
「ぅう・・・」
「婚約者を使用人風情に寝取られたとあっちゃあ、俺はいい笑い者だ」
「・・・私の、家名だけが必要なのでしょうに」
痛みと恐怖に震える唇で、まもりは続ける。
「私が誰に抱かれようが、誰の子を孕もうが、貴方には関係のない事。貴方も好きなように外に女を囲えば・・・」まもりは最後までその言葉は紡げなかった。
ヒル魔の手が、彼女の首を無造作に掴んだのだ。ゆるゆると力を込められ、まもりは言葉を失う。
「テメェは自分の立場を理解してないな?」
その声音は、いっそ優しかった。それが何より恐ろしい。
「そんな巫山戯た考えがあるなら、身体に教えないとな」
ぐい、とまもりはヒル魔に抱え上げられる。ぶれる視界に、倒れたままのセナの姿。
「セナ! セナを・・・セナの手当を!」
「煩ェ!」
至近距離で頭から怒鳴られ、まもりは恐怖に身体を震わせる。
怯えたように見上げる瞳を覗き込んだまま、笑みを浮かべてヒル魔はまもりの唇に食らいついた。
「・・・!!」
鋭い牙が刺さって、まもりの唇が切れる。優しさの欠片もない口づけだ。
痛みに顔を歪めるのを至近距離で眺め、ずるりと舌先が鉄錆の味を舐め取る。
「テメェの身体に教えてやろう。誰がテメェの持ち主なのか、をな」
己の唇を舐めての酷薄な宣言を、まもりは絶望に満ちた心で聞いた。
■□■□■□
慣れ親しんだ寝台で目を覚ます。
今日はひどく身体がだるい。眠っていたはずなのに、疲労が身体に蓄積したようだ。
起きあがろうとして、腰に力が入らない事に気が付く。仕方なくその場にもう一度横たわった。
ぼんやりと朝日が満ちる部屋を眺めていて、まもりは徐々に覚醒していく。
何か悪い夢を見ていた気がする。
酷く痛くて苦しくて・・・あれは――――――――
夕べの。
「!!」
まもりはようやく覚醒して身体を起こす。けれどやはり腰には力が入らず、上半身を起こしただけだ。
その身体にかけられていた毛布がするりと落ちる。
全裸だった。
こんな格好で眠った事などないまもりはそれで昨日の夜起きた事は間違いなく現実だったのだと思い知る。
そうだ、セナは。
怪我をしていた。あの後セナはどうなった?
まもりは痛みに軋む身体にむち打ってどうにか身支度を調え、廊下に出る。
そこにはセナの姿はなかった。近寄ってみれば赤い絨毯に染みる黒いものがあった。
血だ。
ふらつきそうになるまもりの身体を支える者がある。
「もう動けるのか」
「?!」
振り返るとそこにはヒル魔が立っていた。
昨日の名残など何一つ残さない冷たい顔で、まもりを見下ろしている。
「あのガキなら手当されて寝てる」
「あ・・・」
あからさまにほっとした顔をするまもりに、ヒル魔は舌打ちする。
「あいつはクビだ」
「えっ?! や・・・」
「それとも、永遠に眠らせてやるか?」
じゃき、と銃を鳴らしたヒル魔に、まもりは言葉を失う。
「そんな事をしたら・・・あなたは、官警に捕まってしまうでしょう」
「あんなもんは俺に何も出来ねぇよ」
嗤う彼の眸は本気だった。
「これ以上あのガキの名を呼ぶな。もう一度呼んだときは、どこまで逃げていてもあのガキを捕まえて殺す」
苛烈なまでのヒル魔の言葉に、まもりは言葉を失う。
これでまもりの事を心から慈しんでくれる人はいなくなってしまう。
ここは底なし沼だ。そこに突き落とされる。
まもりがどれほどに助けを求めても、その手を取る人はもう誰もいない。
ずぶずぶと足の先から闇に飲み込まれる錯覚に、まもりは呼吸すら忘れる。
「チッ」
舌打ちと共に軽く頬を叩かれる。その衝撃で息苦しさを思い出し、まもりは詰めていた息を吐き出した。
目の前には面白くなさそうに瞳を眇めたヒル魔の顔。
「祝言は明日だ」
言うなり彼はまもりを自室へと連行して閉じこめた。
自室のテーブルにはいつの間にか運び込まれていた食事が載っている。
それに口を付ける気もなく、まもりは寝台へと身体を投げ出した。
もう、何も知らない。
まもりは全てを放棄し、瞳を、心を、閉じた。
それからまもりはぴたりと口を利かなくなった。
誰が話しかけても、なだめすかしても、まもりはぴったりと口を閉ざしたままだ。
今まで味方だと思っていた使用人達は誰もまもりの味方などではなく、ヒル魔の手先。
ヒル魔が統べる彼らがどれほど周囲で騒ぎ立てようとも、まもりにはもうどうでもいいこと。
「まもり」
呼ばれてまもりはのろのろと顔を上げた。そこには相変わらず不機嫌そうなヒル魔の顔。
彼女の夫。
けれどそれだけだ。それ以上でもそれ以下でもない存在。
「また飯喰わなかったらしいな」
セナの声が蘇る。だめだよ姉ちゃん、ちゃんと食べなきゃ。
もう聞けないあたたかい声。
セナはあの日の夜に放逐された。もう二度と会えない。
彼を守るためにはその名を声にも出せない。
「俺への抗議のつもりか」
まもりはゆっくりと首を振る。抗議をするも何も、そんな気持ちはまもりに残っていない。
ただ、食欲がないのだ。面倒そうにヒル魔は言葉を紡ぐ。
「・・・なら食え。立て続けに葬式は面倒だ」
まもりの母はヒル魔との結婚を見届けるのを待っていたかのように息を引き取った。
どこか責めるようにまもりを見つめたままのあの顔で。
あのような顔で母を死なせたことに罪悪感がないとは言わない。
だが、これほどに辛い目に遭うのが罰だというのなら、まもりはどれほどの罪を犯したというのだろうか。
私はいつまで罪を贖わなければならないのですか。
贖い終わる日が来るのですか、お母様。
問いかけたくても、もう彼女も土の下。
「来い」
まもりの意志など関係なく、ヒル魔は夜ごとまもりを抱く。
どうしてこの男は自分を抱くのだろうか。
人形のように何をされても口答えもせず、ただ横たわっているから都合がいいのか。
「まもり」
けれどそれならば何故。
名を呼ぶ声が優しい。触れる手が熱い。
「まもり・・・」
抱く腕が強い。触れる唇が甘い。
何故、触れる肌に心底安堵しそうになってしまうのか。
時折泣きそうになる。
もう全てを放棄したはずなのに、何も感じなくなったはずなのに。
心の奥底で密かに抱えていた想いが溢れそうになる。
けれどヒル魔が欲しがったのは家名だけだから。
私はおまけとしてこうやって抱き人形として残ればいい。
そうして飽きられたらその時は。
―――――この心ごと、断ち切ってしまうまで。
***
ヒジリ様・蒼 龍様・昂様リクエスト『いばら姫の続編』でした。・・・ええと・・・言い訳のしようもありませんが、個人的にはものすごーく楽しく書かせていただきました。オチがあんまりだ、と思われたらごめんなさい。裏シーンはものすごく痛かったので書くのにちょっと難儀しました。そちらは読まなくても全く問題ありません。だったら書くなと言われればその通りです(反省)。
リクエストありがとうございましたー!!
ヒジリ様・蒼 龍様・昂様のみお持ち帰り可。
以下返信です。反転してお読み下さい。
ヒジリ様>
ご期待に添えていない気がものすごくしますが、いかがでしたでしょうか。手懐けるというかなんというか。
もう一方の方はもう少しお待ちになっていて下さいねー!
蒼 龍様>
続き、というにはなんだか暗くて申し訳ないですが、いかがでしたでしょうか。
もう一方の方はもう少し明るくしようとは・・・ああでも暗いかも・・・しばしお待ち下さいませ~。
昂様>
今回も細かい設定頂いていたのに・・・ハッピーエンドご希望だったのに・・・すみません・・・。
ヒルまも一家もトリックスターも気に入ってくださって本当にありがとうございます♪
ヒル魔と婚約をした後から段々と女らしさを増したまもり。
背も伸び身体も丸みを帯び、今では誰が見ても思わず見惚れてしまうほどの美女に成長した。
しかしまもり自身にはあまり自覚はない。
ヒル魔が接する態度を変えずにいたので、あまり気にしていないというのが事実だ。
それにまもりは既にヒル魔の婚約者。
他の者が手出しするなど許されない存在であるため、軽々しく声を掛ける者など皆無だった。
「・・・まだ、だめなのかな・・・」
まもりはぽつんと呟く。
ヒル魔が子供であるまもりに手出しをしないと告げたのは一年前。
けれど今もヒル魔は全くまもりに手出ししない。
かなり背も伸び胸も大きくなったと思うのに、まだまだ足りないということなのだろうか。
彼が一言まもりと結婚をすると言えば、何も妨げは存在しないのに。
ヒル魔に触れられたがっていることを自覚して、まもりは湯のせいばかりではなく顔を赤くする。
一年前には想像も付かない心情の変化だ。
ただ、彼はまもりのことをどう思っているのだろう。・・・嫌われてはいないと思うのだけれど。
まもりは頭を振って湯船から上がる。長い事考え事をしていて湯あたりしたようだ。
身繕いをして自室に戻るべく階段を上る。夜の帳が降りた外は真っ暗だ。
それに加えて今夜は天気が悪く、遠くで雷鳴が聞こえる。じきに雨も降り出すだろう。
背後から声を掛けられた。
「お嬢様」
「セナ?」
振り返るとそこにはセナがいた。どこか表情が硬い。
「何か?」
「奥方様がお呼びです」
「?」
突然の母の呼び出し。応じたいが、親子といえども湯上がりのこの姿はまずいだろう。
「着替えて伺います、と伝えてくれる?」
「いえ、今お連れしろとのご命令です」
この格好で? と視線で問えばセナは無言で頷く。
仕方なくまもりはセナと共に母の待つ部屋へと歩いていった。
ノックすると、入室を促す声がする。
「お母様?」
「こちらです」
久しぶりに入った母の自室は夜のせいもあって薄暗い。そこに母がぽつんと座っていた。
「セナもこっちにいらっしゃい」
「はい」
珍しいことにまもりは訝しむ。いかにまもりとセナが気安かろうと、使用人である自室にセナも留め置くなんて。
しかも母はまもりを向かいのソファに座らせ、その隣にセナも座らせた。
セナは席を勧められたときに戸惑ったが、命令だと告げられ仕方なく座る。
「・・・ヒル魔様が私の元にいらっしゃいました。そろそろ頃合いだと」
「・・・・・・」
それにまもりは膝に置いた自分の手を握る。いよいよ、か。
ヒル魔がまもり本人に告げなかったのは、今現在実質の業務は既にヒル魔が掌握しているが、姉崎家の家長代理は母名義となっているから、そちらの顔を立てるためにも母へと告げたのだろう。
「あの方の仕事の速さは、私たちの想像の範疇を超えてます」
「はい」
何が言いたいのか、とまもりは戸惑う。そんなことはもうとうに知っていることではないか。
「この一年、あなたの自由に、と思っていましたが思った以上にヒル魔様の監視は厳しいようでした」
厳しい? 監視が? 疑問が顔に出たまもりに、母は嘆息する。
「この屋敷の使用人はもう、セナ以外は全てヒル魔様の手の者です」
「?!」
まもりはびくりと身体を震わせ、隣のセナを見た。セナも目を丸くしてただ座っている。
使用人が入れ替わっているという話は聞いた事がない。
ということは何らかの手段を持って彼は使用人達を脅迫し、自らの繰り人形としたのだろう。
ごく普通に話しかけていた相手が実は間者だったなんて。まもりの行動が全て筒抜けだったのも頷ける。
「ヒル魔様が決められたらもう一両日中にも祝言が執り行われる事は間違いありません」
「・・・ええ」
「まもり、私はあなたに婚約者を、と言いましたが、必ずしも婚約者との間に子供を成さなくてもいいのです」
「お母様?!」
「奥方様?!」
驚き声を上げる二人に、母は冷静に告げた。
「私たちが守るべきは姉崎家の血。ヒル魔様の血を求める必要はないのです」
その一瞬、母の瞳に過ぎった光にまもりは愕然とする。
あんな下賤な者の血など必要ない、と。
「だからセナもここに呼んだのです」
「お母様、それは・・・」
まもりは母の言いたい事を理解した。したが、信じられなかった。
今、母はまもりに堂々と婚約者ではない男と不義を働けと言った。それも使用人であるセナと、だ。
「これをお持ちなさい」
渡されたのは懐刀。螺鈿細工の美しいそれはまもりの両手を広げた上に丁度載る程度の大きさだった。
「ヒル魔様が求めるのは家名だけですから、貴女の身体を求めたらそれを持って抗議なさい」
「・・・・・・」
家名だけ。当たり前だが、その事実を改めて告げられてまもりは自分でも驚く程落ち込んだ。
そうか、だからヒル魔は自分に触れなかったのか、という気持ちがまもりの心に広がっていく。
まもりが密かに彼を想っていた分だけ、落胆は大きかった。
「男児を成せば姉崎家は安泰です。もうヒル魔様の存在に頼り切らなくていいのです」
まもりは懐刀をきつく握りしめる。震える指先が、悲しみからか怒りからかはもう判らない。
結局母はまもりの気持ちなど一欠片だって理解してはいないのだ。
「セナ」
「はい」
青ざめた硬い表情でセナは弱々しく答えた。
「今はあなただけが頼りです。・・・まもりを頼みます」
セナは戸惑ったように頭を下げた。
話は終わったと告げるように立ち上がった母を、まもりは呆然と見送った。
だがずっとそのままここの椅子に座っているという訳にもいかず、まもりはよろよろと立ち上がった。
衝撃にすっかり硬くなった身体はなかなか思うように動かない。見かねたセナが手を差し伸べる。
「ッ」
びく、と怯えたような震えを示してしまい、セナは困ったように笑う。
「・・・大丈夫ですよ。僕は貴女を脅かさない」
まもりは深呼吸してセナの手を取った。覚束ない足取りで母の部屋を出る。
重くたゆたう空気に、それでもセナは口を開かない。
使用人であるセナはまもりに用事もなく気安く声を掛ける事は本来出来ないのだ。
「久しぶりね、こういうの」
まもりの手を引くセナ。以前は逆だった。幼い頃はまもりがセナの手を引いて歩いていたのに。
「ごめんね」
その声に、セナは足を止め弾かれたように振り返る。まもりは笑った。笑ったつもりだった。
「・・・泣かないで」
まもりの頬から顎へ、顎からぽつりと涙がしたたり落ちる。
父が死んだときも、婚約が成されたときも、ヒル魔に計画の邪魔をされたときも、涙は出なかった。
泣いてどうにかなるものじゃないことばかりだったから。
けれどもう限界だった。
ただ血。ただ家名。
まもりが存在する理由なんてそれだけだ。
母にとって重要なのは当主となれる男を産む事だけ。
その子種はヒル魔以外なら誰でもいいと告げられ、弟のように慈しんだセナにその役目を命じた。
かといってヒル魔にとってもまもりは、ただの看板だ。
姉崎家という、名前だけの、薄っぺらいもの。まもりの心も体も求められない。
彼が多忙な合間を縫ってまもりを見に来たのは、万に一つでも使用人達の目を盗んで何かをしないように、という監視の意味だけだったのだろう。
己が滑稽だった。みすみす彼に恋をして、想いを告げる前に終わってしまった。
全くの一人芝居だった。
はらはらと涙を零すまもりを前に、セナは口を開く。
「姉ちゃんはどうしたいの?」
「どう・・・?」
「このまま屋敷に留まるか、・・・逃げるか」
逃げる?
その言葉にまもりは瞳を瞬かせた。
今二人は玄関をくぐって目の前に存在する大階段を登り切ったところの廊下で足を止めている。
「今までまもり姉ちゃんは奥方様や僕たち使用人の生活を第一に考えていたでしょ?」
まもりは頷く。そうだ、自分が逃げれば他の者たちの生活が。
「でも今奥方様から伺った話だと、使用人は僕以外全部ヒル魔様の手の内だ。そんな状態の使用人をまもり姉ちゃんが身体を張って守るべきかな?」
戸惑うまもりにセナは畳みかけた。
「今のご命令を下された奥方様の言いつけに従える?」
「・・・それは」
目の前のセナを見る。頼りない細い子供だとばかり思っていた彼も、今は一人の男なのだろう。
けれどまもりには今も昔も弟のような存在でしかなく、それ以上の想いも行為も無理だと思えた。
「私はセナを好きよ。でも・・・そういう意味では想えない」
首を振るまもりに、セナは優しく微笑む。
「僕も、そうだよ」
「セナ・・・」
「だから姉ちゃんには誰よりも幸せになって欲しい。それがこの屋敷から逃げる事なら、僕は手伝うよ」
それはとても甘美な響きだった。
家なんてどうでもいいと言って逃げられたらどれほどにいいだろうか。
逃げたい、と強く思う。
屋敷からというより、立場から、血から逃れたかった。
けれどヒル魔の指の熱さが。一瞬見せた表情が。まもりの気持ちを揺さぶる。
彼はまもりの事など好きになってくれないだろうけれど、それでも。
まもりが口を開こうとした瞬間。
ガゥン!
「ッ!!」
「セナ!!」
まもりの目の前で、セナの肩から鮮血が吹き出す。
まるで悪い夢のようにゆっくりと動く世界で、セナはその場にうずくまる。
驚愕に彼の名を叫んだまもりは、それでも苦しむ彼を助けなければ、と夜着の袖を懐刀で切り取り傷にあてがう。だが血は瞬く間にあふれ出し、頼りない布一枚では全く止めらない。
「だから言っただろ」
唐突な声にまもりは息を呑む。
声のした方を見れば、大階段の下にヒル魔が立っていた。
冷たい顔で立ちつくして二人を眺めていたが、おもむろに小銃を懐に収めて階段を上ってくる。
相変わらず足音はしない。それには今更驚かない。
それよりも、目の前に立ってまもりを見下す眸の冷たさにまもりは背筋を震わせる。
ヒル魔のこんな顔は見た事がなかったから。
「なんて事を・・・」
「ア? 俺は前に言ったよな?」
ゆるりと彼の唇が弧を描くが、それは全く笑っていない眸の恐怖を助長させるだけだった。
『テメェが大事だと想ってるモンを守りたいならせいぜい大人しくしてろ』というかつての言葉がまもりの脳裏に浮かんだがもう遅い。
ヒル魔の足がおもむろにうずくまっていたセナの頭を踏みつける。セナの口から苦しげなうめきが零れた。
「・・・っぁ」
ガン、と鈍い音がするのにまもりは悲鳴を上げる。
「止めて! お願い、止めて下さい!!」
セナとヒル魔の間に身体をねじ込もうとするが、鋭い音を立ててまもりはその頬を張られた。
衝撃にその場に倒れ、まもりは痛みに呻く。手にしていた懐刀がからからと廊下を滑っていった。
「ぅう・・・」
「婚約者を使用人風情に寝取られたとあっちゃあ、俺はいい笑い者だ」
「・・・私の、家名だけが必要なのでしょうに」
痛みと恐怖に震える唇で、まもりは続ける。
「私が誰に抱かれようが、誰の子を孕もうが、貴方には関係のない事。貴方も好きなように外に女を囲えば・・・」まもりは最後までその言葉は紡げなかった。
ヒル魔の手が、彼女の首を無造作に掴んだのだ。ゆるゆると力を込められ、まもりは言葉を失う。
「テメェは自分の立場を理解してないな?」
その声音は、いっそ優しかった。それが何より恐ろしい。
「そんな巫山戯た考えがあるなら、身体に教えないとな」
ぐい、とまもりはヒル魔に抱え上げられる。ぶれる視界に、倒れたままのセナの姿。
「セナ! セナを・・・セナの手当を!」
「煩ェ!」
至近距離で頭から怒鳴られ、まもりは恐怖に身体を震わせる。
怯えたように見上げる瞳を覗き込んだまま、笑みを浮かべてヒル魔はまもりの唇に食らいついた。
「・・・!!」
鋭い牙が刺さって、まもりの唇が切れる。優しさの欠片もない口づけだ。
痛みに顔を歪めるのを至近距離で眺め、ずるりと舌先が鉄錆の味を舐め取る。
「テメェの身体に教えてやろう。誰がテメェの持ち主なのか、をな」
己の唇を舐めての酷薄な宣言を、まもりは絶望に満ちた心で聞いた。
■□■□■□
慣れ親しんだ寝台で目を覚ます。
今日はひどく身体がだるい。眠っていたはずなのに、疲労が身体に蓄積したようだ。
起きあがろうとして、腰に力が入らない事に気が付く。仕方なくその場にもう一度横たわった。
ぼんやりと朝日が満ちる部屋を眺めていて、まもりは徐々に覚醒していく。
何か悪い夢を見ていた気がする。
酷く痛くて苦しくて・・・あれは――――――――
夕べの。
「!!」
まもりはようやく覚醒して身体を起こす。けれどやはり腰には力が入らず、上半身を起こしただけだ。
その身体にかけられていた毛布がするりと落ちる。
全裸だった。
こんな格好で眠った事などないまもりはそれで昨日の夜起きた事は間違いなく現実だったのだと思い知る。
そうだ、セナは。
怪我をしていた。あの後セナはどうなった?
まもりは痛みに軋む身体にむち打ってどうにか身支度を調え、廊下に出る。
そこにはセナの姿はなかった。近寄ってみれば赤い絨毯に染みる黒いものがあった。
血だ。
ふらつきそうになるまもりの身体を支える者がある。
「もう動けるのか」
「?!」
振り返るとそこにはヒル魔が立っていた。
昨日の名残など何一つ残さない冷たい顔で、まもりを見下ろしている。
「あのガキなら手当されて寝てる」
「あ・・・」
あからさまにほっとした顔をするまもりに、ヒル魔は舌打ちする。
「あいつはクビだ」
「えっ?! や・・・」
「それとも、永遠に眠らせてやるか?」
じゃき、と銃を鳴らしたヒル魔に、まもりは言葉を失う。
「そんな事をしたら・・・あなたは、官警に捕まってしまうでしょう」
「あんなもんは俺に何も出来ねぇよ」
嗤う彼の眸は本気だった。
「これ以上あのガキの名を呼ぶな。もう一度呼んだときは、どこまで逃げていてもあのガキを捕まえて殺す」
苛烈なまでのヒル魔の言葉に、まもりは言葉を失う。
これでまもりの事を心から慈しんでくれる人はいなくなってしまう。
ここは底なし沼だ。そこに突き落とされる。
まもりがどれほどに助けを求めても、その手を取る人はもう誰もいない。
ずぶずぶと足の先から闇に飲み込まれる錯覚に、まもりは呼吸すら忘れる。
「チッ」
舌打ちと共に軽く頬を叩かれる。その衝撃で息苦しさを思い出し、まもりは詰めていた息を吐き出した。
目の前には面白くなさそうに瞳を眇めたヒル魔の顔。
「祝言は明日だ」
言うなり彼はまもりを自室へと連行して閉じこめた。
自室のテーブルにはいつの間にか運び込まれていた食事が載っている。
それに口を付ける気もなく、まもりは寝台へと身体を投げ出した。
もう、何も知らない。
まもりは全てを放棄し、瞳を、心を、閉じた。
それからまもりはぴたりと口を利かなくなった。
誰が話しかけても、なだめすかしても、まもりはぴったりと口を閉ざしたままだ。
今まで味方だと思っていた使用人達は誰もまもりの味方などではなく、ヒル魔の手先。
ヒル魔が統べる彼らがどれほど周囲で騒ぎ立てようとも、まもりにはもうどうでもいいこと。
「まもり」
呼ばれてまもりはのろのろと顔を上げた。そこには相変わらず不機嫌そうなヒル魔の顔。
彼女の夫。
けれどそれだけだ。それ以上でもそれ以下でもない存在。
「また飯喰わなかったらしいな」
セナの声が蘇る。だめだよ姉ちゃん、ちゃんと食べなきゃ。
もう聞けないあたたかい声。
セナはあの日の夜に放逐された。もう二度と会えない。
彼を守るためにはその名を声にも出せない。
「俺への抗議のつもりか」
まもりはゆっくりと首を振る。抗議をするも何も、そんな気持ちはまもりに残っていない。
ただ、食欲がないのだ。面倒そうにヒル魔は言葉を紡ぐ。
「・・・なら食え。立て続けに葬式は面倒だ」
まもりの母はヒル魔との結婚を見届けるのを待っていたかのように息を引き取った。
どこか責めるようにまもりを見つめたままのあの顔で。
あのような顔で母を死なせたことに罪悪感がないとは言わない。
だが、これほどに辛い目に遭うのが罰だというのなら、まもりはどれほどの罪を犯したというのだろうか。
私はいつまで罪を贖わなければならないのですか。
贖い終わる日が来るのですか、お母様。
問いかけたくても、もう彼女も土の下。
「来い」
まもりの意志など関係なく、ヒル魔は夜ごとまもりを抱く。
どうしてこの男は自分を抱くのだろうか。
人形のように何をされても口答えもせず、ただ横たわっているから都合がいいのか。
「まもり」
けれどそれならば何故。
名を呼ぶ声が優しい。触れる手が熱い。
「まもり・・・」
抱く腕が強い。触れる唇が甘い。
何故、触れる肌に心底安堵しそうになってしまうのか。
時折泣きそうになる。
もう全てを放棄したはずなのに、何も感じなくなったはずなのに。
心の奥底で密かに抱えていた想いが溢れそうになる。
けれどヒル魔が欲しがったのは家名だけだから。
私はおまけとしてこうやって抱き人形として残ればいい。
そうして飽きられたらその時は。
―――――この心ごと、断ち切ってしまうまで。
***
ヒジリ様・蒼 龍様・昂様リクエスト『いばら姫の続編』でした。・・・ええと・・・言い訳のしようもありませんが、個人的にはものすごーく楽しく書かせていただきました。オチがあんまりだ、と思われたらごめんなさい。裏シーンはものすごく痛かったので書くのにちょっと難儀しました。そちらは読まなくても全く問題ありません。だったら書くなと言われればその通りです(反省)。
リクエストありがとうございましたー!!
ヒジリ様・蒼 龍様・昂様のみお持ち帰り可。
以下返信です。反転してお読み下さい。
ヒジリ様>
ご期待に添えていない気がものすごくしますが、いかがでしたでしょうか。手懐けるというかなんというか。
もう一方の方はもう少しお待ちになっていて下さいねー!
蒼 龍様>
続き、というにはなんだか暗くて申し訳ないですが、いかがでしたでしょうか。
もう一方の方はもう少し明るくしようとは・・・ああでも暗いかも・・・しばしお待ち下さいませ~。
昂様>
今回も細かい設定頂いていたのに・・・ハッピーエンドご希望だったのに・・・すみません・・・。
ヒルまも一家もトリックスターも気に入ってくださって本当にありがとうございます♪
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鳥(とり)
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性別:
女性
趣味:
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自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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