旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
ミニ魔がまもりの部屋に来てすぐ。
「そういえば・・・」
夕食の準備を終えた後に気がついて、まもりはミニ魔の傍らに歩み寄る。
「ねえミニ魔ちゃん、一つ聞いてもいい?」
「チッ?」
一体何用か、と言わんばかりの疑問形。
小首をかしげて見上げてくるミニ魔に、まもりは尋ねた。
「あのね、ミニ魔ちゃんって何を食べるの?」
「チ?」
「ミニ魔ちゃんって悪魔っぽいけど、悪魔って一体何を食べるのかしら」
私と同じでいいとは思えないけど、とまもりは自らの食事をテーブルに並べてみた。
ちなみに今日のメニューはかぼちゃの味噌汁、きゅうりとわかめの酢の物、アジの梅しそ巻き焼き、雑穀ご飯にぬか漬の純和食。
「チ」
ふんふん、と匂いを嗅ぐような仕草。
「どれか食べられそう?」
「チッチッ」
ミニ魔はどれにも首を振った。
「そっかあ・・・お腹はすいた?」
「チッ」
ミニ魔は一人前にこくりと頷いた。けれどこれらは食べないという。
「うーん、お肉かなあ、なんとなく。でも私一人じゃお肉ってそうそう食べないのよね・・・」
お肉の買い置きあったかなあ、と冷蔵庫に向かうまもりにミニ魔もついていく。
「うん? 何か食べられそう?」
ミニ魔がまもりの肩にちょこんと乗って冷蔵庫の中を一緒に覗き込む。
そこにはまもりの大好物、シュークリーム。
「もしかして甘いものとか、好き?」
シュークリームが好きなら、とその包みに手をかけた途端。
「ヂヂヂッ!!」
「きゃっ!?」
すごい声を上げてミニ魔がまもりの髪を引っ張った。
「痛い痛い! ちょっと、やめて!」
「ヂッ!!」
まもりは冷蔵庫の扉から手を離し、慌ててミニ魔を髪の毛から引き剥がす。
ミニ魔はヂッヂッと唸りながら眉間に皺を寄せてまもりを見ていた。
っていうか眉間、あったんだ・・・。
まもりが妙なところに感心していると、ミニ魔はひとしきり唸って、その後ふいに飛び上がった。
「チチッ!」
「え?」
先ほどまでとは違う響きにまもりが視線を向けると。
「チッ! チッ!」
嬉しそうな声を上げて、リンゴにしがみつくミニ魔の姿があった。
「リンゴ? ミニ魔ちゃん、リンゴが食べたいの?」
「チチッ!」
こくこくと頷くミニ魔はリンゴに揺られて楽しそうだ。
「リンゴ、ねえ・・・」
まもりはミニ魔のしがみついたリンゴを持ち上げ、包丁を入れる。
「チッ」
期待に満ちた目で見上げられ、まもりは少々考えたが、二センチ角程度に切り分けて小皿に盛ってみた。
「チーッ!」
「ふふ、お気に召した?」
「チッ!」
嬉しげに飛び回って纏わりつくミニ魔を従え、食卓へと戻る。
自分の向かいにリンゴを置き、自らも箸を取る。
「それじゃあ、いただきます」
「チチッ」
ミニ魔もまもりの前で角切りリンゴをしょりしょりとかじる。
嬉しそうに尻尾が揺れていたのでリンゴはお気に召したようだった。
そうしてミニ魔の主食がどうやらリンゴだと判明したと同時に。
「ミニ魔ちゃんは甘いものが嫌いなの?」
「ヂッ!」
「・・・聞いただけでそんな怖い顔しなくても・・・」
「ヂヂッ!!」
まもりにとっては少々がっかりな事実が明らかになったのだった。
「ペットと一緒におやつ、って結構憧れだったんだけどなあ・・・」
「ヂーッ!!!」
***
甘い物が大ッ嫌いなミニ魔さん。(線画・鳥/色は某さま)
時期的に道に落ちてる蝉の声を聞いて「きっとこんな感じだよな」と思ってしまったのが運のつき。
というわけで唐突にミニ魔さんでした。シリーズ化・・・する、のかな。
「そういえば・・・」
夕食の準備を終えた後に気がついて、まもりはミニ魔の傍らに歩み寄る。
「ねえミニ魔ちゃん、一つ聞いてもいい?」
「チッ?」
一体何用か、と言わんばかりの疑問形。
小首をかしげて見上げてくるミニ魔に、まもりは尋ねた。
「あのね、ミニ魔ちゃんって何を食べるの?」
「チ?」
「ミニ魔ちゃんって悪魔っぽいけど、悪魔って一体何を食べるのかしら」
私と同じでいいとは思えないけど、とまもりは自らの食事をテーブルに並べてみた。
ちなみに今日のメニューはかぼちゃの味噌汁、きゅうりとわかめの酢の物、アジの梅しそ巻き焼き、雑穀ご飯にぬか漬の純和食。
「チ」
ふんふん、と匂いを嗅ぐような仕草。
「どれか食べられそう?」
「チッチッ」
ミニ魔はどれにも首を振った。
「そっかあ・・・お腹はすいた?」
「チッ」
ミニ魔は一人前にこくりと頷いた。けれどこれらは食べないという。
「うーん、お肉かなあ、なんとなく。でも私一人じゃお肉ってそうそう食べないのよね・・・」
お肉の買い置きあったかなあ、と冷蔵庫に向かうまもりにミニ魔もついていく。
「うん? 何か食べられそう?」
ミニ魔がまもりの肩にちょこんと乗って冷蔵庫の中を一緒に覗き込む。
そこにはまもりの大好物、シュークリーム。
「もしかして甘いものとか、好き?」
シュークリームが好きなら、とその包みに手をかけた途端。
「ヂヂヂッ!!」
「きゃっ!?」
すごい声を上げてミニ魔がまもりの髪を引っ張った。
「痛い痛い! ちょっと、やめて!」
「ヂッ!!」
まもりは冷蔵庫の扉から手を離し、慌ててミニ魔を髪の毛から引き剥がす。
ミニ魔はヂッヂッと唸りながら眉間に皺を寄せてまもりを見ていた。
っていうか眉間、あったんだ・・・。
まもりが妙なところに感心していると、ミニ魔はひとしきり唸って、その後ふいに飛び上がった。
「チチッ!」
「え?」
先ほどまでとは違う響きにまもりが視線を向けると。
「チッ! チッ!」
嬉しそうな声を上げて、リンゴにしがみつくミニ魔の姿があった。
「リンゴ? ミニ魔ちゃん、リンゴが食べたいの?」
「チチッ!」
こくこくと頷くミニ魔はリンゴに揺られて楽しそうだ。
「リンゴ、ねえ・・・」
まもりはミニ魔のしがみついたリンゴを持ち上げ、包丁を入れる。
「チッ」
期待に満ちた目で見上げられ、まもりは少々考えたが、二センチ角程度に切り分けて小皿に盛ってみた。
「チーッ!」
「ふふ、お気に召した?」
「チッ!」
嬉しげに飛び回って纏わりつくミニ魔を従え、食卓へと戻る。
自分の向かいにリンゴを置き、自らも箸を取る。
「それじゃあ、いただきます」
「チチッ」
ミニ魔もまもりの前で角切りリンゴをしょりしょりとかじる。
嬉しそうに尻尾が揺れていたのでリンゴはお気に召したようだった。
そうしてミニ魔の主食がどうやらリンゴだと判明したと同時に。
「ミニ魔ちゃんは甘いものが嫌いなの?」
「ヂッ!」
「・・・聞いただけでそんな怖い顔しなくても・・・」
「ヂヂッ!!」
まもりにとっては少々がっかりな事実が明らかになったのだった。
「ペットと一緒におやつ、って結構憧れだったんだけどなあ・・・」
「ヂーッ!!!」
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甘い物が大ッ嫌いなミニ魔さん。(線画・鳥/色は某さま)
時期的に道に落ちてる蝉の声を聞いて「きっとこんな感じだよな」と思ってしまったのが運のつき。
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プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
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