旧『そ れ は 突 然 の 嵐 の よ う に』です。
ア イ シ ー ル ド 21 ヒ ル ま も ss 中心。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
+ + + + + + + + + +
ぐっちゃりと汚れ果てた室内で、まもりは呆然と座り込んでいた。
「おい、姉崎・・・」
顔を出したヒル魔が思わずその場で絶句する。
大概まもりの部屋は綺麗に整頓されていて、雑然としていることなどない。
時折――衣替えの時くらいは多少乱雑になるが、それだって他人が見れば充分整っている部分に入る。
こんなに気合いが入った汚れっぷりは久しぶりに見た。
ヒル魔は記憶を掘り起こす。
・・・あの、高校アメフト部の当初の部室くらいじゃねぇか? そう内心呟いてしまった。
「ヒル魔くん・・・」
うる、とまもりの目が潤む。
「一体、なんだっつーんだ?」
「あの・・・実は・・・」
途端、まもりは俯いた。
「・・っくしゅん!!」
「ア?」
「・・・~~~んもう! やっぱりそうだと思ったのよ!」
ずび、と鼻を啜りながらまもりは立ち上がる。
「花粉症になっちゃったわ!」
「・・・ア?」
それとこの部屋の惨状とどう結びつくのだろうか。
ヒル魔が思っているのが知れたのだろう、まもりは涙を浮かべてティッシュを引き寄せた。
ちーん、と鼻をかんでからヒル魔を見上げる。
「花粉症っつったって、テメェ平気で外歩いてるだろうが」
現状、まもりは対策らしい対策をなんらしている様子はない。
実際、今も窓は全開で麗らかな日差しと柔らかな風が吹き込んできているし。
「外はいいの。でも、今年になってから急に、室内に入った途端くしゃみが止まらないことが結構あって・・・くしゅっ!」
話しながらまもりはくしゃみをする。
もう、ヒドイ。そう呟きながらまもりは涙目でヒル魔を見た。
「暖かくなってきたし、大掃除しようかと思ってたんだけど、やり始めた途端くしゃみが止まらなくて・・・」
そんなに埃溜め込んでないのに! と不服そうにまもりは涙を零した。
「ヒル魔くんは平気?」
「御覧の通りでゴザイマス」
「んもー! ヒル魔くんもこの苦しみを味わえばいいのよ!」
「人の不幸を願うなんて随分と人でなしデスネ」
「だって・・・くひゅっ」
飛び出したまもりのくしゃみが力無くなっていく。
「くしゃ、みだって・・・くひっ! た、体力・・・くひゅうっ・・・使う、ん・・・ぷしっ・・・」
「・・・医者行くぞ、医者」
「やー! 花粉症じゃないもん!!」
「テメェ今この口で花粉症になったっつっただろうが」
「だって・・・くひゅん・・・認めたく、な・・・くしっ!」
うだうだ言うまもりに眉を寄せると、ヒル魔はぐいっとまもりを抱き寄せる。
「くひゅん! ひ、ヒル魔く・・・くしっ!」
「テメェ、さっさと対策しねぇと大変な事になるぜ?」
「た、いへん?」
今だってくしゃみが止まらなくて大変なのに、というまもりの内心の呟きをどうとったのか。
ヒル魔はにたあ、と笑った。
「ンな誘うような顔されちゃァご期待に応えないとナァ?」
「さ、さそ・・・くふん!」
「テメェの泣き顔はそそるんだよ」
するりと肩をなで下ろして腰に触れる手にまもりは焦る。
「って、ええ?! ハナミズ出てくるのに! ちょっと・・・くしっ!」
「床散らかってるから立ったまんまシねぇとナァ?」
まもりはじりじりと深部へと近づこうとするヒル魔の手を押さえる。
「え、ちょっと?! や、行く、病院行きます!」
悲鳴混じりに声を上げたまもりに、ヒル魔はぱっと手を放した。
ケケケ、と彼は全て見越したような嫌な表情でまもりをさっさと連れ出す。
まもりはうーっと唸った。
「さすがは悪魔。ヒル魔くんは花粉にも嫌われてるのね!」
半ば引きずられるように尖った声を上げるまもりに、ヒル魔はにやりと笑った。
「そうでもねぇぞ」
「え?」
ヒル魔が過去、ヒドイ花粉症だったために漢方薬で体質改善をして克服したのだと知ったのはこのすぐ後で。
まもりもそれに習い、こつこつと漢方薬で体質改善を行って花粉症を克服したのだった。
***
本日あまりに部屋が片づかないので掃除の最中に書きました。私は花粉症ではありませんが(まだ認めてない)、上司の夫が漢方薬で体質改善をしたと聞いたので・・・。あとヤメピさんのコメントを拝見してハウスダストとの相乗効果(?)で悪化する人もいると伺ったので。鳥は室内にはいると酷くなるんですよね、くしゃみ。体力使うしねー。実際ヒル魔さんやまもりちゃんはアレルギーなんかとは全く無縁な気がします。
「おい、姉崎・・・」
顔を出したヒル魔が思わずその場で絶句する。
大概まもりの部屋は綺麗に整頓されていて、雑然としていることなどない。
時折――衣替えの時くらいは多少乱雑になるが、それだって他人が見れば充分整っている部分に入る。
こんなに気合いが入った汚れっぷりは久しぶりに見た。
ヒル魔は記憶を掘り起こす。
・・・あの、高校アメフト部の当初の部室くらいじゃねぇか? そう内心呟いてしまった。
「ヒル魔くん・・・」
うる、とまもりの目が潤む。
「一体、なんだっつーんだ?」
「あの・・・実は・・・」
途端、まもりは俯いた。
「・・っくしゅん!!」
「ア?」
「・・・~~~んもう! やっぱりそうだと思ったのよ!」
ずび、と鼻を啜りながらまもりは立ち上がる。
「花粉症になっちゃったわ!」
「・・・ア?」
それとこの部屋の惨状とどう結びつくのだろうか。
ヒル魔が思っているのが知れたのだろう、まもりは涙を浮かべてティッシュを引き寄せた。
ちーん、と鼻をかんでからヒル魔を見上げる。
「花粉症っつったって、テメェ平気で外歩いてるだろうが」
現状、まもりは対策らしい対策をなんらしている様子はない。
実際、今も窓は全開で麗らかな日差しと柔らかな風が吹き込んできているし。
「外はいいの。でも、今年になってから急に、室内に入った途端くしゃみが止まらないことが結構あって・・・くしゅっ!」
話しながらまもりはくしゃみをする。
もう、ヒドイ。そう呟きながらまもりは涙目でヒル魔を見た。
「暖かくなってきたし、大掃除しようかと思ってたんだけど、やり始めた途端くしゃみが止まらなくて・・・」
そんなに埃溜め込んでないのに! と不服そうにまもりは涙を零した。
「ヒル魔くんは平気?」
「御覧の通りでゴザイマス」
「んもー! ヒル魔くんもこの苦しみを味わえばいいのよ!」
「人の不幸を願うなんて随分と人でなしデスネ」
「だって・・・くひゅっ」
飛び出したまもりのくしゃみが力無くなっていく。
「くしゃ、みだって・・・くひっ! た、体力・・・くひゅうっ・・・使う、ん・・・ぷしっ・・・」
「・・・医者行くぞ、医者」
「やー! 花粉症じゃないもん!!」
「テメェ今この口で花粉症になったっつっただろうが」
「だって・・・くひゅん・・・認めたく、な・・・くしっ!」
うだうだ言うまもりに眉を寄せると、ヒル魔はぐいっとまもりを抱き寄せる。
「くひゅん! ひ、ヒル魔く・・・くしっ!」
「テメェ、さっさと対策しねぇと大変な事になるぜ?」
「た、いへん?」
今だってくしゃみが止まらなくて大変なのに、というまもりの内心の呟きをどうとったのか。
ヒル魔はにたあ、と笑った。
「ンな誘うような顔されちゃァご期待に応えないとナァ?」
「さ、さそ・・・くふん!」
「テメェの泣き顔はそそるんだよ」
するりと肩をなで下ろして腰に触れる手にまもりは焦る。
「って、ええ?! ハナミズ出てくるのに! ちょっと・・・くしっ!」
「床散らかってるから立ったまんまシねぇとナァ?」
まもりはじりじりと深部へと近づこうとするヒル魔の手を押さえる。
「え、ちょっと?! や、行く、病院行きます!」
悲鳴混じりに声を上げたまもりに、ヒル魔はぱっと手を放した。
ケケケ、と彼は全て見越したような嫌な表情でまもりをさっさと連れ出す。
まもりはうーっと唸った。
「さすがは悪魔。ヒル魔くんは花粉にも嫌われてるのね!」
半ば引きずられるように尖った声を上げるまもりに、ヒル魔はにやりと笑った。
「そうでもねぇぞ」
「え?」
ヒル魔が過去、ヒドイ花粉症だったために漢方薬で体質改善をして克服したのだと知ったのはこのすぐ後で。
まもりもそれに習い、こつこつと漢方薬で体質改善を行って花粉症を克服したのだった。
***
本日あまりに部屋が片づかないので掃除の最中に書きました。私は花粉症ではありませんが(まだ認めてない)、上司の夫が漢方薬で体質改善をしたと聞いたので・・・。あとヤメピさんのコメントを拝見してハウスダストとの相乗効果(?)で悪化する人もいると伺ったので。鳥は室内にはいると酷くなるんですよね、くしゃみ。体力使うしねー。実際ヒル魔さんやまもりちゃんはアレルギーなんかとは全く無縁な気がします。
PR
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カウンター
カテゴリー
プロフィール
HN:
鳥(とり)
HP:
性別:
女性
趣味:
旅行と読書
自己紹介:
ついうっかりブログ作成。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
同人歴は読み専門も含めると二桁は楽勝。
よろしくお願いいたします。
【裏について】
閉鎖しました。
現在のところ復活の予定はありません。
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
(02/16)
アクセス解析
フリーエリア